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□ ユメノムコウ
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ふかふかの枕。
糊の効きすぎたシーツ。
いつもと違う素肌への感触。
微かに香るあまい花の香り………
…………ん?
ここどこなんだっけ………?
あ。
ホテルだ…………泊まったんだ。
薄く目を開けると、厚いカーテンの隙間から淡い光が漏れている。
ジュンス。
オレのジュンスぅ………………
目を瞑ったまま右手を伸ばす。
あれ?温かい感触は残ってるのに……。
こっち?
左手も柔らかい身体にあたることなく空をきる。
ん?いない………いないの?
オレのジュンスぅ〜っ!
「ジュンス?」
大好きな名前を声に出す。
身体を起こして部屋中を見渡す。頭はまだぼんやりしてるけど……
こんなに広い部屋だったかな……
「ジュンス……?ジュンス?!
…………ジュンスぅ〜っ!」
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