企画

□時を超えた・・・
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暇、、、、ヒマ、、、ひま、、、
暇だぁぁぁぁぁぁ!!!
どうせ、家帰ってもやることないんだろうし。
かといって、教室になにか面白いものがるわけでもない。
どうすっかなぁ。

「そういえば、聞いたことある?」

話し声が聞こえてきた。
ちょっと聞いてみる。

「この学校の怖い話」
「え〜、なになに??」

よくある七不思議ってやつか。

「茶道室にね、、、幽霊が出るらしいよ。」
「でも、あの茶道室ってもう、物置みたいになってるんでしょう?」
「そうなんだよね」
「わけがあるらしいんだ」

だんだん話が盛り上がっていく。

「なんか、自殺した人がいるとか?」
「マジ?うわ〜もう近づけない」

そんなことがあったんだ。
知らなかったな。
でも、噂って大抵が嘘だ。
丁度暇だし、行ってみるかね。
噂の茶道室とやらに。
この学校は、古いから結構探検するにはもってこいなんだ。
この学校に通ってる僕たちでさえ、わからない場所があるくらいだ。

『茶道室ねぇ、どこだっけ?』

早速迷っちまったぜ★
まぁ、歩いてればそのうちつくでしょ。

『あ、篠田先生』
「おぉ。名無しさんじゃないか。どうしたの?」
『茶道室に行きたいんですけど、行ったことないんで場所が分かんなくて』

何故か篠田先生は驚いた顔をした。

「へぇ。君は勇者にでもなりに行くの?」

勇者ってなんだよ。

『そういうわけじゃないんですけど、、、』
「だって、幽霊が出るって噂があるじゃん」
『噂は大抵嘘じゃないですか?』
「自分の目で確かめたいと。。。」
『そんなとこです』

場所を教えてもらって、行く直前に勇者行ってこい!!と言われた。
だから、勇者ってなんだよ。

『おぉ、こんなところにあったのか』

少し古びたドアにゆっくり手をかける。
マジでいたらどうしよう。
いや、ここまで来てそんなこと考えるなよ。

『失礼しまーす』

って、誰かいるわけじゃないから返事なんてないか。
見回すけど誰もいない。
帰るか。

ドアをしめる直前、隙間から手が伸びてきた。

『なっ!?』
「はは♪驚いとる」
『へ?』

そこには、可愛らしい女の子が立っていた。

「うち、人驚かせるの好きなんよ」
『ビックリしたぁぁ。幽霊かと思ったじゃんか』
「ごめんなさい」

どこか、楽しいそうだ。
もしかしたら、この人のいたずらに引っかかった人が作った噂なのかもしれないな。

『心臓に悪いよ』
「ほんまにな」

なんか、不思議な雰囲気が漂っている。
あぁ、でもこの人といたらなんか落ち着く。

『あ、僕、名無しさん名無しさん。君の名前は?』
「うちは、横山由依。よろしゅうな」
『横山さんな。よろしく』

握手をする。
若干冷たい感じが気持ちいい。
夏場は最高だな。

「そんなに、手がええの?」
『なんか、気持ちいいなと』

さすがに変態っぽいか。

「名無しさんは、変態やな」

涼しい顔で笑われる。

『違うよ!』
「どっちでもええけど」

それからは、よく放課後横山さんと遊ぶようになった。
場所はだいたい茶道室。
たまに、別の場所。
ずっと一緒にいて気づいたこと、横山さんのこと好きだな。
多分、笑われるんだろうけど。

『横山さーん』

おや?珍しくここじゃないみたいだ。
茶道室にいないんだったら、、、あっちか。
気づいたことその二、横山さん探すの得意。
茶道室にいない時は、ここだ。
先生たちも通らないであろう、教室と教室の棟に挟まれて庭っぽくなってるとこ。
少し、暗いんだよね。

『横山さん。やっぱりいたし』
「バレた?天才やな」
『最近、横山さん探すの得意だからね』
「名無しさん」

名前を呼ばれる時はだいたい、近くにおいでのサイン。
そこまで手懐けられてるのだ。

「ほんま、あんたはええこや」
『横山さんは可愛いよ』
「なんやそれ」

やっぱり、気づいたことその三、、、可愛いとか言ったら寂しそうに笑うんだ。
よく分かんないけど。
そんなことが分かるくらい一緒にいるんだ。
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