モワッときた!!

□君のためなら
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「あ、あのまゆゆ」
麻「何かな?」

小首を傾げる。

「えーっと、好きです。付き合って下さい」

これで何日目になるかわからない告白。
もう、ここまできたら自分でモテルって言っていいと思う。

麻「え、あ、」

わざと動揺してみせる。
でも、答えはいつも一緒。

麻「その、、、、ごめんなさい!」
「そっか。。あ、好きな人とかいるの?」
麻「そんなことじゃないけど・・」
「じ、じゃぁ!!」

しつこい。
こういうのが多い。
それに、、、、

麻「それに、私あなたのこと知りません!」

これ以上いても、気まずい空気が流れるだけだ。
そのまま走り去る。

柏「まゆゆ?どうしたの?」
麻「わかってるくせにー」

ゆきりんといると落ち着くんだよね。

柏「大変だよね。また知らない人だったの?」
麻「うん。全然知らない人!なんで、告白してみようとか思うのかな?」
柏「もしかしたらっていうのにかけてるんじゃない?」

そんなことありえないでしょ?
だって話したこともないじゃん。

「ちょっと柏木さんいいかな?」
柏「え、うん」
「まゆゆ柏木さんちょっと借りるね?」
麻「どうぞ」

私の柏木さんじゃないし。
ゆきりんもモテルしね。
きっと、告白かなんか。
あ、でも、ゆきりんが仲良さそうな人じゃなかったな。
なんっていうか、チャライ?
あ、そういう人からモテルのか?
清楚な感じがいいなって感じ?

『あ、まゆちゃん』
麻「名無しさん?どうしたの?」

この人は多分、自分がモテてることがわかってない人。
麻友にとってはどうでもいいけど。
こうやって、たまに話すくらい。
あと、優しい。

『こ、これ』
麻「何これ?って、、、あーーー!!」
『何か、抽選に当たっちゃって』
麻「いいの!?もらっていいの??」
『いいよ!』
麻「やびゃぁ!!!澪ちゃんカワユス!!」
『喜んでもらってよかった』

こうやって、たまにフィギュアとかポスターとかくれる。
でも、名無しさんに限ったことじゃない。
みんな、くれる。
自分で手に入れたほうが達成感はあるんだけどね。

『でさ、まゆちy「おーい!!名無しさん!!
遊ぼうぜ!!」ちょ、え、あぁぁ。。』
佐「早くいこうぜ!!今さ、才加と鬼ごっこやってんだよ!!名無しさんも一緒に逃げようぜ!!」
『ちょっと待って僕はっ!』
麻「?」
優「佐江!お!名無しさんもか!!鬼の形相で才加が走ってきてるぞ!!逃げろ!!」
佐「よっしゃ行くぜ!!」
『ちょ、まっ、うわぁぁぁぁ!!!』

何かを伝えたかったみたいだけど、いっか。
そのまま、優子ちゃんと佐江ちゃんに連れ去られていった。

才「まぁぁぁぁてぇぇぇぇぇ!!!」

それにしてもあの二人、何やったんだろ?
しかも、先生を呼び捨てでいいのかな?

柏「うわ、何したんだろう?佐江ちゃんたち」

ゆきりんが戻ってくるなりそんなことを言った。

柏「あれ?まゆゆ、誰から貰ったの?」

ゆきりんは、さっき貰ったフィギュアを指さしながらそう言った。

麻「さっきね、名無しさんから貰ったんだ!!」
柏「よかったじゃん!!名無しさんっていい人だよね♪優しいし、まゆゆ好きになっちゃたりして?」

すっごい笑顔でありえないこといいだした。

麻「ゆきりんそれはないよ〜。だって、優しくしてくれる人その1って感じだもん」
柏「まゆゆ、、、やっぱり、思わせぶりとかやるのは、良くないよ」
麻「むー。ゆきりんまた同じこと言ってるし」

この前も言われた気がする。
だって、どう接していいかわかんないし。
演技するしかないじゃん。

麻「あ、そういえばゆきりんって、あの人たちと仲良しなの?」

さっきから、こっちを見てる方々。
ゆきりんを連れてった人みたいにチャライ。
ってか、それ制服?

柏「え、あ、仲いいって訳じゃないけど、、、なんていうか。。。相談?された」
麻「へーそうなんだ」

なんか、睨まれてる気がする。
リーダー格みたいな人がこっちへ近づいてきた。

「あのさ」
麻「なんですか?」

何で喧嘩腰なんだろう?

「あんま調子乗ってんじゃねぇぞ?」
麻「は?」

言ってることが全くわからない。

「マジで潰すから」

あの人たちになんか悪いことしたっけ?

柏「はぁー・・・」
麻「まさか、相談ってこのこと?」
柏「そのこと。私に無理な話でしょ?だいたい、あんな集団に入れないよ」

なんかひがまれることは、よくあることだし。
無視に限る。

優「ちょっとどけよー!入口でたむろってたら、邪魔だろ?」
「あぁ?」

そういえば、優子ちゃんたちはあのグループと仲が悪い。

佐「邪魔だっていってんだろう?」
「うるせーな」

さっきとは、違って静まり返る教室。

『いや、どっちも邪魔になってるからね。僕の。』
優「おぉ!わりーわりー!!佐江、いこうぜ」
佐「おう」
『って、また僕捕まるの〜』

佐江ちゃんにホールドされたまま教室の中に入ってきた。
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