モワッときた!!

□じゅり誕!!
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「珠理奈ー!誕生日おめでとう!!」
珠「ありがとう!!」

今日は私、松井珠理奈の誕生日です!!
学校に来るとみんなにおめでとうを言われた。
が、しかし!!一番大好きな人がまだ言ってくれてないのです!!!

珠「ねー名無しさん知らない?くーみん」
久「え?んー、まだ見てないよ?」
珠「そっか、ありがとー」

名無しさんと仲良しのくーみんに聞いてみたけど、まだ来てないっぽいですね。。

『珠理奈ハピバー』
珠「わぁ!」

後ろから急に抱きつかれてびっくりした。
このやる気のなさそうな声。
まさしく私の愛しい人だ。

珠「もー休みかと思ったじゃんか!」
『休むわけないでしょ?こんな大事な日に』

お♪覚えててくれたのか!!
忘れてるんじゃないかと実は思っていた。

『ほい。誕生日プレゼント』

目の前にヒラヒラと二枚の紙が出される。

珠「へ?」

何か、、、何だ?

『なんだよー何か反応しろよー』

一旦腕を解いて名無しさんと向き合う。

珠「これ、、、何?」
『へへーん♪聞いて驚け!!この名無しさん様を2回もパシリにできる券だ!!!』

ここぞとばかりにドヤ顔を見せるこの子。
○○券ってあの、母の日とかくらいにしかやりませんよね?

『どうした?』
珠「え、いや、うん。ありがとう」
『あんまり嬉しくなさそうだな?何でー?名無しさんからもらえたら何でも嬉しいって言ってたじゃんか』
珠「まぁそうだけど、、まさかこうくるとは」

そうだよ。。。うん、嬉しいです。

『さ、パシるかい?』
珠「ぱしんないけど、、、授業でて」
『うーラジャ』

名無しさんはよく授業をサボる。
だから、このパシリ券を授業受けましょう券にかえてみた。
席は隣どうしだから、逃げないように見張り。
暇そうにあくびをしたり、寝てたり、たまにちゃんと授業を受けてたり。

『疲れたよー。。。』
珠「よく頑張りました!」
『いやー、今日の主役の命令だもん』

命令というか君が作ったこの券の効果ですよ!

『一緒に帰ろう』
珠「うん」

二人で手を繋いで帰るいつもの帰り道。
すると、いつも曲がる道をそのまま真っ直ぐ歩き始めた。

珠「え?こっちにいかないの?」
『うん。今日はこの先の公園に行く』

そこはよく二人で寄り道する公園だ。
いつもは、歩きながら決めたりするのになぁ。

『到着!!あ、ブランコ空いてる!!』
珠「まぁまぁ、そんなに走らなくても逃げないって」

元気よくかけていく名無しさん。
小さい子みたい。

『ほら、珠理奈も隣においでって!!』
珠「言われなくてもきますよー」

隣のブランコに座る。

『誕生日プレゼント満足した?』
珠「うん、そりゃぁ最初驚いたけど、そういうのもいいと思えてきたよ」

急に、静かになり出す。
え、何?爆弾落としました?

『ふふはははは!!』

今度は笑い出した。
え、本当にどうしたの??

珠「どうしたの??」
『はは!本当に僕が渡したプレゼントそれだけだと思ってるの?』

何かちょっとむかつく。

珠「朝渡したのこれだけじゃん!」
『じゃ、珠理奈・・』
珠「な、何?」

今度は急に真面目な声と顔でいう。
追いつけないよ。

『ブレザーの右ポケット見てごらん?』
珠「う、うん」

恐る恐る手を入れてみると、そこには丸い輪っかのようなものがあった。

珠「こ、これ!」
『そ、前に珠理奈が欲しいって言ってたピンキーリングだよ♪抱きついた時に入れといたんだ♪』

気付かなかったし、結構高かったはずじゃ、、、

『珠理奈のために、頑張っちゃいました!!』

今度は、とびっきりの笑顔でいう。

珠「あ、あり、、、うっ、、あり、、がと、、」
『な、泣くなよ!!』

今度は焦り始める。
コロコロ変わる表情が好き。
抱きついてみる。

珠「本当にありがとう」
『いえいえ//だって、愛しの愛しの珠理奈の誕生日なんだからな///』

照れながら言ってくれるところも好き。

『改めまして、誕生日おめでとう珠理奈』

私は、これ以上にないって位の幸せな誕生日を名無しさんのおかげで迎えることができました。
 

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