*ao-ex ss*
□愛の起源
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一際大きな声が響く。ここだ。僕は所謂前立腺を見つけると、いい加減限界になっていた自分自身を取り出そうとカチャカチャと音を立てながらベルトを外した。
その音に兄さんも何か感ずいたのだろう、尻を引っ込め身体を横倒しにし、足をギュッと硬く閉じた。
「ゆき、お!お前まさかっ」
怯えてる目だった。
「今更何言ってるの?ここまできたんだから最後までしなきゃ意味がないでしょ?」
「雪男!!」
兄さんが僕の名を呼んでいる。ここまできて、やめたところで僕らの関係は治るわけもない。
だったら最後に一つになりたいよ、兄さん・・・。
腰を掴み無理やり僕のほうに引き寄せれば、自身を当てがう。逃げようとする兄さんに力任せに挿入した。
「ぃっっ!!」
あまりの痛さに声も出ないのだろう、唇をかみ締めたままカタカタと小さく震えている。
ああ、これでやっと元通り。
「はぁはぁ・・・」
兄さんは荒い呼吸を繰り返す。さすがに僕自身もだいぶ痛みを伴ってはいた。ほとんど慣らしていないアナルに挿入したのだ、上手く動けるわけもない。
しばらくそのままでいるとだいぶ息が整ってきた兄さんが、ボロボロ涙を零し、消え入りそうな声で囁いた。
「雪男・・・俺達、いつになったら一つに戻れるのかな?」