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□KISS!KISS!KISS!
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〜番組収録後の楽屋〜
「おいっ!キュヒョン!さっき俺の脇腹つねっただろ!」
「あっ、すみません。収録中だというのにドンへ兄の顔、デレデレ酷い顔してたもんでつい…そんな顔したらファンが悲しみますよ。」
「えっ!…そんな俺顔にでてた?」
「もう出まくりですよ。それに、収録中にヒョクの唇可愛いとか言うのは、どうかと…。」
「えー!!俺、そんな事口に出してた?」
キュヒョンは、溜め息を吐いた。
「ヒョクチェ兄さん以外のメンバーは、聞こえてましたよ…。
ビックリしたイトゥク兄なんか、変な奇声発してましたが…
まぁそのおかげでバレないですみましたね。」
「う…」
「それよりドンへ兄…もしかしてまだなんですか?」
「まだって何が?」
「キスですよ」
「…………。」
「その沈黙は、まだって事ですよね。
そんな大事大事ばっかりしてると、誰かに取られちゃいますよー。
あっ!!ソンミ兄だ。
じゃあドンへ兄頑張ってください。」
そう言って、キュヒョンは走っていってしまった。
そうだよな…俺ら付き合ってるんだし、そろそろいいよな?…ヒョク。
ドンへは、心の中でそう言った。
「おい!!ドンへ。何してんだよー!!!もうみんな車ん中で待ってるぞ。
早く行こーぜ。」
とヒョクチェが迎えにきてくれた。
ヒョクは、何か楽しそうに俺に話しかけてくれてる。
でも俺は、まったく聞こえなかった。
ずっとヒョクの口元を見ていた。
すると…
「ドンへ?…俺何か顔についてる?」
と言って、ヒョクチェは手を顔にペタペタしだした。
するとドンへが…
「ん、何もついてないよ。ただ…これからつけようと思って…。」
「へ?」
「なぁヒョク、キスしてもいいか?」
ヒョクの顔は、ビックリしていた…けど
小さく「うん」と頷いた。
そして、ドンへはヒョクチェの唇にチュッと軽くし、
パッとすぐ唇を放した。
今まで友達歴が長いせいなのか…恥ずかしいのかどうなのか…
これが精一杯のキスだった。
そして、ドンへはキスした後
すぐさまヒョクチェの手を取り
「み…みんなが待ってる…行こっ」
とヒョクチェの手を引っ張りみんなのいる車に向かった。
ヒョクチェは、顔を赤くして下を向いたまま。
「ドンへおっせーぞ!俺は腹減ってんだぞ!」
「ごめんっヒチョ兄」
と言ってドンへとヒョクチェは、車に乗り込んだ。
2人とも宿舎に着くまで、お互いの顔を見る事ができなかった。
でも手は、しっかり握ったまま。