犬かご
□雨の日
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今日は久しぶりに、犬夜叉の仕事もかごめの仕事も休みの日。
二人でどこかに出かけるでもよかったが、あいにくの雨である。
家の中では、できることも限られる。
現代であったら、雨でも遊べる場所はいくらでもあるのだが。
いまこんなことを考えても仕方がない。
かごめは止む気配のない雨を眺めて、どうしたものかと思案していた。
「おうかごめ。どうしたんでぃ、そんな難しい顔しやがって。」
「んー?今日、せっかく犬夜叉もあたしも休みなのに、雨だからどこにも行けないなぁって。」
「…どっか行きたかったのか?」
「うーん…とくに決まってないけど、せっかく犬夜叉が休みなんだもの。」
「俺は…ゆっくり2人になれるのが久しぶりだから…お前といられればいい」
急に照れたように話す犬夜叉に、かごめは少し戸惑った。
「犬夜叉…うん、そうね」
とくにやることはないが、
2人でいられたらそれだけで嬉しい。
犬夜叉は、座ってかごめを後ろから抱えるようにして抱き締めた。
「いい匂い…お前がいなかった間、ずっと感じたかった匂いだ」
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