企画跡地

□No title,


「…………賑やか、だったね」

「だね」

「こう言っちゃなんですけど、このメンバーだと話が弾む気がしませんね」

「だね」

「こらこら」
 
「俺が参戦してやるからシャッキリしなさい」

「あ、ハセガワだ」

「ヤッホー、オガタ」

「いいの、君が出てきちゃって」

「ブレイコー、ブレイコー」

「あははは」

「……まあいいか。だいたい同年代が揃ったわけだし、男女比率も逆転したし、君もさっきよりは居心地いいんじゃない?」

「まあ……はい」

「聖さんて大学生って設定じゃなかったですか? ん、フリーターでしたっけ??」

「そこらへんは書いた人の心の中の設定だからあまり気にしない。ボクタチ同年代同年代」

「オガタ、ブレイコーブレイコー」

「ハセガワ、ブレイコーって言いたいだけでしょ」

「あははバレた」

「いやー、場が和んだなあ。じゃあこのまま作品紹介に移ろうか。はい、じゃあ靖之くん、自己紹介」


「え、あ……」

「アドリブに弱いタイプ?」

「う……」

「がんばれー」

「苦手、なんだってば、こういうの……」

「こういうのは回数重ねて慣れていくしかないんだよ。それか開き直っちゃうか」

「聖さんはどっちかというと開き直っちゃったタイプですか?」

「こんなもんだよねと諦めちゃってるタイプです」

「いいの、それ」

「さあ?」

「……俺、」

「お」

「他人と関わるのが、苦手……というか、怖く、て…………そういう場面今までずっと避けてきたから、勝手がわからないけど……変なこと言ったりしたら、ごめん……」

「俺そういうの全然気にしないからお前も気にすんな! な!」


「う、うん」

「いやー、友情が芽生える瞬間に立ちあえるなんて感激だなー」

「もっと感慨深く言えたら完璧でしたね、聖さん」

「このテンションがデフォルトなんだから、あまり無理言わないでよね尾形ちゃん」

「ふふ」

「さて、気を取り直して自己紹介やってみよー」

「うん」


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