企画跡地

□Run after the white rabbit.

Black Door


 スミレは闇が凝固したようなドアを選びました。

 ドアの向こうは薄闇の森が広がっていました。さっきまでいた桜の木のある清涼な森とは全然違います。
 少し怖い気もしましたが、郵便屋さんを追いかけなければなりません。スミレは前へ進みました。

 道なりにしばらく歩いていると、何かに見られているような気がしました。森の怪しい雰囲気がそう感じさせるのだと自分に言い聞かせていましたが、直感が気のせいではないと訴えています。

「……誰か、いるんですか?」

 気丈に問いかけると、感心するように空気が動きました。
 
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