蝶よ華よ!

□第三話
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タイミングよくチャイムが鳴る。
鈴木センセーは頑張れよ、と言って出て行ってしまった。
うおお、嫌な予感がするぜ。

「まぁいっか、とりあえず帰ろ」
「そうそう、帰ろ。華也の好きなゲーセンかカラオケでも行きますか」
「ま、まだそのこと根に持ってんの?」



*********



「たでーまー」
「おけーり」

ふざけて声をかけると同じくふざけた篠田の声が返ってくる。
リビングに行くとWiiリモコンを振り回していた。

「またマリオしてんの?」
「おう」
「ムリだって篠田には…難しいもん、それよりさー」
「あッ?勝手に消すなァァァ!」
「どーせセーブするほど進んでないじゃん」
「うっせーよ…で、何?」

そう言いつつちゃんと俺に向き直ってくれる。

「委員会さー、何にした?」
「委員会?あぁ、図書委員」
「またまたぁ、風紀委員とか入ったでしょ」
「なんだその決めつけ!?」
「え、マジなの?篠田いたら怖くて図書室近寄れねーじゃん」
「お前ほんとヒデェな」
「あはは冗談だって」

篠田も美化委員だったらいいなぁと思ったんだけどな、残念だ。

「俺は美化委員にしたんだけどさ」
「へぇ」
「何かある?」
「…何かって何が」
「いや、鈴木センセーが意味深に言うのよ」
「知らね、ふざけたんじゃね?」
「えー…そんなに祐太と○×ゲームしてたの怒ってたかな」
「何してんのお前ら…」
「お、こんな時間。ご飯行こ、ご飯!」



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