跡部様との1日。
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朝。起床。
「……はいー!何もないー!乙ー!」
昨晩素晴らしい小説読んで、なんか意味不明の様な不思議な様なアンケートを受けたからなんか起きると思ってたのにやっぱりそうそう奇跡は起きないんですねー!はい。一人で盛り上がった私ドンマイーはい!超イタイ子ー!宍戸風に言うなら『激ダサダナー』(棒読み)
「……さてと、続きでも読みますか!」
と、その前に顔洗ってこねば…
いつトリップしても良いように準備は万端にしておくのですーはい黙れー
だっていきなり景ちゃんが目の前に現れたら大変じゃない!?だからいつでも可愛らし格好をしておくのは私の決まり事だから!
「……あれ?」
ない。昨日保存しておいたあの素晴らしい小説サイトがお気に入りの中にない。
「えええ!私保存しそびれた!?嘘でしょー!?」
こうゆう事は初めてじゃない。よくあること。ってこんなことしょっちゅうあってたまるかーー!!嘘でしょー!?また保存し忘れたの!?どっかにない!?あ、履歴っ!!
それらしい名前の履歴を見つけた私はワンクリックしてページを開く。と、その瞬間に真っ暗になる画面。えええ!壊れた!?
「うそうそ!ちょっ!タンマー!」
困る。非常に困る。ただのフリーズなら構わない。けどデータぶっ飛ぶ程の大事だったら私もう死ね。いっそ地球ごとぶっ飛んで欲しい。パソコンと共に消えたいぐらい。あー話が逸れた。つまりはそれぐらい色々と大事なデータがいっぱい詰まった命の次に大事なパソコンなんだけど!!
「あーもう最悪ー……」
とりあえず症状を確認して…修理してもらって…えー…ぶっ飛んでませんように…
再起動させて画面に明かりが戻る。と、思ったら真っ白。
「…………もうなんなんだよっ!!」
と、途端に自分の周りも真っ白な空間に包まれた。えええ!どんなオカルト現象!?
しかしそれも一瞬で元に戻る。あ〜なんだぁー目が眩んだだけかーあははー
……なわけあるかぁー!どう見ても私目見えてたからねっ!!?
「……ん?…なんか……部屋の雰囲気違くない?………うん。全っっ然違う!なんだこれ!?」
今自分がいる場所はもちろんパソコンデスク。だけどサイズが全然違う。背後には教科書などが綺麗にしまわれた机、所謂勉強机があった。何この画期的配置!!!振り向けば勉強モード!?ウケるー!かっこ爆笑かっことじみたいなー?
更に周りを見渡せば、天外付きのベッドに、大きなクローゼット、天井にはシンプルなシャンデリア、ベランダっぽいのに続く窓にかけられているのはパステルカラーのピンク色のカーテン。そして綺麗に揃えられた本棚………って!!!おいおいおいっ!!嘘でしょ!?めちゃくちゃ綺麗に整頓されてるー!って違うっ!なんで同人まで並んでんだ!いつもなら大判漫画用の布の入れ物に入れて隠しつつ並べてたのに何故に今こんな堂々と並べられてんの!?しかもB5版のやつも並んでるし!!!
うわぉ!私の部屋だろうけど(持ち物的に)私の部屋じゃない!あああ今の意味わからんわ!違うっ!落ち着け、ここは私の部屋であって私の部屋じゃない………と…とりあえずお母さんっ……あ、他の部屋は……
こうなったら善は急げだ!ちゃっちゃっと移動開始!ひょっとしたら非現実なことがおこってパラレルワールドー!なーんてことがあるかもだし!あり得ないけど信じるしかこの現象を受け入れるのが難しいからね!
「うっわーなんかわくわくしてきたー!」
待って?他の部屋も気になるけどとりあえず自分の部屋をもうちょっと散策するべきでは?っていうか仮に私の家だとしてもなんか違うし、仮にパラレルだとしても自分が同じ顔とは限らないから不法侵入になりかねないよな……騒ぎを起こすのは嫌だし……
色々考えたが疲れた。面倒。ごちゃごちゃ考えるのは私らしくない!もういっそ開き直って飛び出そう!よし!
「探検開始ーー!!!決っ定ー!」
我ながら恥ずかしいボリューム。誰かが聞いていたら嫌だな。
「……おい、誰かいんのか?」
「!?」
部屋にいた私の耳に伝わった声は家で聞くはずのない声。誰だ!?でも、どこかで聞いた…
「おい……?」
一応ノックをして誰かいないかを確認する謎の人物。え、誰だろ。仮に私の家だとしてもこんな声聞いたことない…まさかのお兄ちゃんがいる世界だったりしてー!いやいやいややっぱり違う人の家なのかな……
「……静かになったな…気のせいか?アーン?」
「!!その声諏訪/部順一さんっ!!?」
「!?誰かいんのか!!!」
途端にバタンッと開け放たれた扉。
その先に現れた人物……え……?
そこにいたのは背が高めでキラキラと輝きサラサラと流れる金髪の髪に蒼眼……声は確実に諏訪部さん……いや、この人は私が会いたいと願い続けていた人……
跡部景吾。
「………な……んで?」
(2012.07.02)
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