小咄

□1月小咄追加。
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「ドーナツドーナツ〜」
「…今日のおやつか、お前の」
「そう!キョウヤも一個食うか?」
「いらねぇ」
「ま、そう言うと思ったし」
「なら聞くんじゃねぇよ」
「だってさ、たまには食うだろ?後で食いたかったとか言われても困るしさ」
「あったか?そんなこと…忘れちまったな」
「…都合の悪いことは忘れるんだもんなぁ…キョウヤの今日のおやつはフライドチキン作った」
「オレの喰いたいモンよくわかってんじゃねぇか、さすがだよなお前」


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「雪だるま、まだ残ってるな」
「ここは日が差さねぇ場所だしな・・・オレが言ったとおりだろ」
「あっちに作ってたらもう跡形もなかったんだ・・・あんなに積もったのにさ、すぐ溶けちまうんだなぁ」
「山の雪とは質がちげぇだろ、街中じゃ毎日降らねぇ限り無くなるのは早いぜ」
「なんか…勿体ないカンジがする」

「でもさ、・・・ふふ」
「何ヘンな笑い漏らしてやがる」
「いや、キョウヤが手伝ってくれるなんて思ってなかったんだよ」
「意外だったか?」
「キョウヤのことだからんなガキくせぇことしてんじゃねぇよって一蹴されるって思ってた」
「・・・思ってたぜ」
「え?じゃあ何で」
「オレにもわからねぇな」
「・・・」
「雪が珍しかっただけかも知れねぇし」
「…また降ったらさ、あれよりデカイ雪だるま作ろうな!」
「今度は手伝わねぇ」
「んなこと言わずにな、キョウヤ」
「一回作れば十分だぜ…フン」

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