小咄

□2月小咄
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「なあ、ソコ座っても構わないか?キョウヤ」
「…勝手にしろよ」
「…背中凭れ掛かっても?」
返事を待たずに銀河はキョウヤが膝を立てて座った真後ろ、ゆっくりと腰を下ろす。
その…普段誰にも触れさせない背中に銀河は自ら自分の背中を重ねた。

触れ合った背から伝わる、互いの体温。
キョウヤも銀河も、互いの背中に寄りかかるように重心を後ろへと向けた瞬間。
コツン、
意図せずに二人の後頭部が軽くぶつかり合う。
「このバトル、終わったら…決着つけようぜ、キョウヤ」


ついったお題
「背中越しの体温」
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「キョウヤ、今日は学校来いよな?毎日毎日呼びに来るオレの身になれっての」
「あ?うっせーよ、頼みもしねぇし迷惑だぜ」
「オレだって毎日メンドーなんだよッ…年下のオレに叩き起こされるのがイヤだったら自分で起きろよ」
「そういやお前当番だって言ってなかったかよ?時間見てみろバカ」

「うわ!もうこんなかよッ!また氷魔に怒られるーッ」
「さっさと行っちまえ、気が向いたら行ってやるぜ」
「ンなこと言うときは大体来ないだろ!もう、オレ先行ってるぜ、じゃあなッ」
「…清々したぜ…口やかましいのは昔からかわらねぇよなアイツは」



幼馴染でお隣さんな学パロ?
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「キョウヤとオレ、すごい近いようですごく遠い…って感じるのは何でだろう…」
はあ、
一体オレは何度目の溜め息をついたのだろうか。
答えの出ない問いは虚しさだけが心に突き刺さるかのようで。
軽く背伸びをしてその考えを飛ばすかのように頭を振った。


「オレと、銀河…オレにとって最高最強の好敵手…倒すことだけを目標にオレは自分自身を鍛え上げてきたことに何の迷いもねぇ…なのに…いらねぇ感情がわき上がるのは何故なんだ?!」
クソッたれ!
苛立つ感情のままに叫ぶ。


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「我慢、しなくていいぜ?ヤりてぇ時は言えよな」
「ちが…ッァあんッ!」
「…何に興奮したかは知らねぇが…こんなにおっ勃てやがってよ、なぁ?」
「ふぁッ、ヤだ…ッく、ンンッ」
「ヤなら、このまま放り出すぜ…いいのかよ、それでも」
「…ッ、キョウヤの  −イジワル、ぅッ」


ついったお題
「我慢しなくていいから」
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 「キョウヤの好きなトコ?ふーん、…十個かぁ…って10個じゃ足りないぜ、全部好き!これでいいだろ?」 
「銀河の好きなトコだと?…フン、十個だけしか答えられないわけないだろ、全部だ全部」


ついったお題
「好きな人の好きなトコ10個(Not全部)」
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「お前とバトルするたびオレの心は満たされた気がした…それは半分は本当でもう半分は嘘だ」
満たされる、それは嘘ではない。
では何故半分は嘘なのか?
「満たされてもよ、すぐに足りなくなる…満たされたと思っても心の器ってのがどんどん膨れ上がって中身が足りなくなるんだ…ったくやっかいなモンだ」


ついったお題
「心が満たされた気がした」
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「…キョウヤ?」
「たまにはいいだろ?こんな風に手を繋ぐってのもよ」
キョウヤが銀河の手を取りコートのポケットに二人の手。
手袋をしていない手のぬくもりを感じあって。
その時、キョウヤがただ握るだけではなく、銀河の指に己の手指を絡ませてきた。
隙間もなく合わさるとさらに強く握り締めてきた。


ついったお題
「指をからませて手をつなぐ」
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「キョウヤはさ、優しいンだぜ?ただ態度っていうか…不器用なところもあるからわかりずらいってのもあるとおもうけどな」
銀河の口許が持ち上がり、はにかんだような笑みを見せた。
「でもさ…その優しさが…オレだけに向けられたらもっといいのにな、そう思ってるのは…オレの独占欲が強いってこと」


ついったお題
「不器用だけど優しい人」
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「銀河の話聞いてるのがおもしろいし、楽しいのよね」
「へ?オレ変なこと喋ってるのかよ」
「違うわよ、キョウヤとの惚気話を聞くのがおもしろいし楽しいって事よ」
「…惚気てる?キョウヤの悪口しか言ってない気がするんだけど」
「自覚ないってほんと感心しちゃうわ…その悪口がみーんな惚気なのよ」


女子会なう
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「…添い寝して欲しいって言ったら…してくれるか?」
「…いつもしてやってるじゃねぇかよ」
「あ、あれは添い寝じゃないってのっ!ただ一緒に…ただ寝るだけ…なんだけど、ダメか?」
「…何があったかしらねぇが…来いよ、銀河」
「…なんもすんなよな」
「しねぇよ、…お前が誘わなけりゃな」


ついったお題
「添い寝してくれない?」
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「花、ねぇ…」
「何だよ、文句あるのかよ」
「一体どれだけ私物増やす気だ、お前は」「花くらいいいじゃんかー庭とか作ってやるわけじゃないし」
「…そこまでやったらえらい迷惑だぜ」
「植木鉢くらい何個か増えたって変わらないって」
「…まぁ何言っても無駄なんだよなこうなるとよ」


ついったお題
「花を育てよう」
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「なあ、少しはさ一緒にトレーニングしようぜ」
「お前とか?・・・」
「何だよ、その間は」
「・・・嫌だと言ったら?」
「え、マジで嫌なのかよっ?!」
「イロイロあるんだよ、オレの事情がな」
「は?」
「・・・知らなくていいことだ」
「何だよそれー」
「気が散るンだよ、てめぇとトレーニングしてるとよ」
「?」
「ようはムラムラするって言えばわかんだろ、悟れよソレくらい」
「む、ムラムラって・・・キョウヤ・・・」
「だから一緒にしたくねぇってわかりやがれッ」


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手を伸ばせば届くのに、その手を伸ばせない臆病者。
この手を振り払われることを思うとそれだけで悲しくなる自分は心底女々しいヤツだと卑下されても文句は言えないだろう。
その通りなのだ。
だから、特別だと、そう意識しないように上辺だけの演技をする自分を、責めないで欲しい。

「お前、この頃元気ねぇンじゃないか?」
「へ?オレはいつも通りだけど…」
「ふーん、無自覚か…そんな覇気のねぇお前とオレはバトルはしねぇ…聞いてるのかよ?」
「…オレはいつも通りだって言ってるだろ…何も変わらないぜ」
「オレはさっき言った、無自覚ってのを取り消したほうがよさそうだな」
「…何?」
「自覚ありってことだ、顔に出てンだよ…わからねぇだろうな他のヤツらは」
「何が、言いたいんだキョウヤ」
「いい加減オレも焦れてたトコだ、てめぇの態度にな」



銀→盾みたいな
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「ずいぶん乾燥してるからさ、加湿器置いたんだ」
「…お前が住み着いてからただの廃倉庫がずいぶんと快適空間になっちまったよな、おい」
「健康には注意しないとな!乾燥はよくないんだから」
「・・・口うるせぇ嫁だよなお前」
「あ、オレっていい嫁の間違いだろ?キョウヤ」

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