小咄

□3月小咄。
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「オレが悪かった、銀河…」
目の前で、茹蛸のように顔中真っ赤にした銀河を見てオレは事を焦り過ぎたと実感した。
コイツに告白したオレが早急すぎたのだ。
…あからさまにそうイヤそうな反応されるのは…。
やっぱショックだ、そう思っていると銀河が。
「…キョウヤ…オレ、…驚いたけど嫌じゃない」
予想外の銀河の台詞にオレは目を見張る。
銀河が顔を上げた。
「オレ、イヤ…なんじゃなくて嬉しい…から」
「…銀河…」
オレはこの時、きっとしまりのない顔をしていたのだろう。
でもそんなことは構わねぇ。
「う、わわッ!キョ、キョウヤッ?!」
「嬉しいのは、オレの方だ」
オレは銀河のことを抱きしめた。


こんな告白もありかなと。
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「お前が他のヤツの処にいようと、オレは攫ってでも奪い取ってやるぜ…覚悟ってのをしとけよ」


ついったお題
「●●てでも奪い取る」
こんな台詞をびしっと言わせたいな…
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「…また甘ぇモン食ってたろ、砂糖の味がするぜ?」]
「…ン、…だってキョウヤ帰ってこなかったから一人でドーナ…ッ、ンンッ」
「お前はいつも、甘いモンばっか食ってるからそこもかしこも甘ぇ…」
「え、アッ」
「唇、だけじゃねぇからな」
「ひゃッ」
「頬も、口元も、砂糖舐めてるみてぇで…オレ的には胸焼けしそうなくらい甘すぎンだぜ」


ついったお題
「キスは何味ですか?」
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夜中、何故か真っ暗な中で目が覚めてしまった。
ふと聞こえた静かな心音。
それに…彼の体のにおいと体温を感じて。
身じろぐと腕枕にした腕が、ひくりと反応した。
彼が目を覚ましたかと思って少し頭を上にして。
視線を上へと向けてみた。
静かな、規則正しい吐息が漏れる薄く開かれた口唇が視界に入ってきた。
「寝てる・・・」
小さな溜息とともに呟いた。
素肌のまま、寄せ合っている二人。
一緒にこうしていられることが一番の幸せだと思うのも勘違いではないだろうコト。
傍に好きな人がいる、その安心感は何者にも変えがたい。
こうして、真夜中に目が覚めてしまうなどという不測の事態であれば特に。
「…キョウヤ、オレって幸せだぜ」
もう一度、目を閉じて同じこの時を紡ぐ彼の胸元に頬を寄せた。


ついったお題
「夜中目覚めても隣に君がいる幸福」
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「オレがスキなものか?」
「おう、答えて欲しいんだけど」
「…わかりきってるンじゃねぇかよお前」
「食べ物とかまだ知らないモンがあるんじゃないかと思ってさ」
「オレが云わなくてもしってるだろ」
「…だから、もっと知りたいってこと」
「…そうだな、じゃあ答えてやる」
「え、何がスキなんだ?…あ、オレだって答えはもう聞き飽きてるからな」
「…それもその通りだが…、笑えよ、銀河」
「え?」
「笑ったお前の顔がスキ、ってのは云ったことはなかったよな」


ついったお題
「好きなもの=君の笑顔」
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「どっか行きてぇとこってあるか、お前」
「行きたいトコ?」
「…ないのかよ」
「え、突然そんなこと訊かれても…ッえ、えっとそうだな…どこでも?」
「?」
「ここ」
「は?」
「だから、ここだってさ」
「おちょくってンのかよ、オイ」
「違うって…へへ、行きたいトコはキョウヤの隣…いいか?行ってもさ」
「ったく、予定が違うぜ」
「予定って…」
「…お前の行きてぇトコ連れてってやろうと思ってたのによ、予定外もいいとこ…」
「あ、もしかしてさ…デートのお誘いだったわけ…?」
「な、ンな目で見ンじゃねぇッ」
「ふーん、…これ、読んでただろ」
「…ッ!」
「オレ、まだコレ読んでなかったんだよな。で、キョウヤがいなかった時見たんだけど」
「…チッ、外に捨てればよかったぜ…」
「『カッコイイデートがしたい』特集、なかなか興味深かったなぁ…ッあ!」
「もう読んだんならいいだろッ」


ついったお題
「カッコイイデートがしたい」
記念シリーズの二人の会話っぽく
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オレとは違う、あの感触。
触れた瞬間に弾むような、瑞々しい果物でもあててるようなそんな感じがして。
…とても気分が良くなるのも事実。
触れると気持ちよくなる、それも嘘じゃない。
ガキだから柔らかいのかとも考えたが。
…出逢ってから今まで、変わらずあの感触だ。
だから、ずっとあのまま変わらないだろう、そんな答えが出た。


ついったお題
「唇の柔らかさについて考えてみた」
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「ねぇねぇ、ギンギンの初デートってどんな感じだったのさ」
「は、初デートぉ?」
「え、まだデートしたことないの?」
「んなわけないだろッ えーと待ち合わせしなくてもちゃんと来てくれたし、一緒にお城のドア開けてくれたし、その後一緒に走って…目的地へ向かって、えっと」
「それって…初デートの内容なの?」
「あ、多分そう」
「えーホントに?」
「ホントだってば!なぁそうだろキョウヤ」
「ああ、間違いないな…オレがリードしてやったしな」
「そうそう、頼りになったぜ!」
「…相手ってタテキョーなんだ、ギンギン」


ついったお題
「初デート=波乱万丈」
ダークネビュラ潜入時ってことで
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「キョウヤって…エッチ、だよな」
「エッチじゃいけねぇのかよ、ぁあ?」
「いけないってワケじゃないけど…その、オレの身がもたないっていうか」
「へぇ…もたないねぇ…ンな激しくしてるか」
「してるってば!」
「…オレがエッチならお前の方が上だぜ?エッチなオレを誘って煽ってやがるんだからな」
「ッ?!な、何ソレッ!あーもうッオレもお前もエッチなのはダメ!」
「支離滅裂なコト叫んでんじゃねぇよ、バカ」


ついったお題
「エッチなのはいけないと思います」
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答えはない、けれども銀河はさらに言葉を続けた。
「お前がオレに求めるもの、わかってるはずだったのに…オレ、その気持ちを軽んじていた。あんなに強く、叫ぶようにオレにお前は叫び続けてたのに…」
銀河の背が震えるのを、キョウヤはどう感じ取ったのだろうか。
銀河は拳を握りしめる。
触れ合ったままの頭もそのまま。
「でも、オレもずっと同じ気持ちだったこと…この気持ちに嘘はないぜ」
「…ンなことはわかってんだよ」
キョウヤが銀河の言葉を遮るように、少し荒い口調で。
触れ合ったままの頭、故意にキョウヤが強く銀河の方へと傾ける。
「最初はオレだけだと思いこんでいた、でも…それが違うことに気づいた時は…」
そこで一度言葉をとぎると、キョウヤは凭れた銀河の背にさらに身体を後ろへと。



2月小咄最後の続きみたいなもの…
このシチュエーションはあとできちんと書いてみたいです

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