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□01 いざゆかん。
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※メフィストとヒロイン様のみ











「今お迎えに上がりますので、○○空港のゲートC前で待っていてください。」

『…わかりました。』




私は最近買った淡い紫色の携帯電話をポケットにつっこみ、先程の通話相手メフィストさんに会うべくゲートCへ向かった。



ここへ来る前、私は北海道に住んでいた。おかげでこちらの3月の寒さなど北海道に比べればなんてことはない…と思う。
まだ空港内だから外の気温など知ったこっちゃない。

というか気温のことなど
考えている場合ではない。




(…やばい。…………迷子)




………私は折り紙付きの方向音痴だ。誰だ折り紙なんて付けた奴は。しかし今やこの折り紙も方向音痴も私の相棒だ。亀山くん的な存在だ。確か今は亀山くんではなかった気がするが、知ったこっちゃない。




悶々と考えてはいるがきっと百面相はしていないはずだ。私はすぐに感情が表に表れるタイプの人間ではないが、そういう人間をたまに、本当にたまに羨ましいと思う時もある。






………じゃなくて!!!!
いい加減にしろ私。
人は困難にぶつかると独り言が多くなるらしい。
国語の先生が言ってた。




ゲートCゲートCゲートC………ゲート〇←これはゲートボーr((黙



少し視線を上に動かすと、真っ白い帽子が見えた。
被っている人は…あの人だ。ピンクの人だ。




『すみません!遅くなってしまって!!』


キャリーバックが通行人の足を潰さないよう一応注意しながら小走りで向かった。



「私は紳士ですからレディーより先にいるのは当然です。貴女が紫淡侑花さんですね?」



メフィストさんは帽子をとり、丁寧にお辞儀をしてくれた。始めてお目にかかる帽子の中には30a以上のアンテナが渦を巻いていた。



…メフィストさんにもアンテナあるのか。
30aもないが、私にも3aほどのアンテナがあり、アンテナを通じて親近感が湧いた。アンテナだけに((黙

アンテナはさておき、

言っておくが←誰に
私とメフィストさんが話すのは初めてではない。

会うのは初めてだ。



『はい。初めまして。北海道○○中学から来ました紫淡侑花です。今日は遅れてしまい申し訳ありませんでし「迷子ですか。可愛らしいではありませんか〜☆一見賢そうに見えて実は方向音痴というギャップを持っていらっしゃるなんて!これが俗に言うギャップ萌えですか!素晴らしい!!貴方のことが気に入りました!さて、それでは向かいましょうか。どうぞ乗ってください。」


と、誘導してくれた先にはピンクのリムジン。



会って10分も経っていないが…メフィストさんの好みが分かった気がした…
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