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□熟睡願望。
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何事もなく(なかったんかい!!)夜は明け、翌朝…




いつものいびきが無かったお陰でよく眠れたな…




ベッドから降りると、梯子越しに侑花の寝顔。



まだ夢の中にいるようだ。






…めちゃくちゃレアじゃないか!



授業中一度も寝たことがない侑花の寝顔を見れるとは…



兄さんに感謝だ。






…それにしても

睫毛長いな…



肌白くてすべすべしてそう……




衝動的に指でふにっと侑花の頬を撫でる。



…柔らかい!

すべすべだし……



女の子ってみんなこうなのかな?







『んん……』






なっ!?









…………びっくりした。




よかった。寝返りをうっただけか…



仰向けになりさらにオープンになった侑花の寝顔を見つめる…



綺麗だな…


誰が見てもそう思うと思う。


実際志摩君はいつも侑花にデレデレだし、

あの勝呂君でさえ、侑花には素直だ。


多分彼女が努力家であることを彼も認めている…というのもあるかもしれない。

しかも彼女は性格も良いから、確か神木さんともすぐに打ち解けてしまった。





起きないのを良いことに

手の平で侑花の小さな顔を包んでみる…




気持ち良いくらいに手の平にフィットしてしまい、
離すのが億劫になる。






可愛いすぎだろ…




ゆるく閉じられた桃色の唇に自然と目が行ってしまう。





……さすがに唇は駄目だ




他のとこなら良いって訳でもないけど。







いや、しかし、
可愛らしい………






唇以外なら大丈夫だろうと自分を納得させ、







とても自然に、




頬に瞼に額に



侑花を起こさないようそっと





キスを落とした。


















後日、テスト返却時



「…っ紫淡さんっ!」



声が裏返った…




おわり。
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