夢小説
□キミとの出会い
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『エステリーゼ様!』
――ここはコンフェイト大森林。
僕、フレン・シーフォは彼女と出会ってしまった。
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「フ、フレン…」
戸惑う声のエステルの傍らにいた少女にフレンはなんとなく目を向けた。
…つもりだったのに、見とれてしまっていた。
「ん?どした、フレン」
ユーリの声が遠くの方にしか聞こえなかった。
すると、彼女が遠慮がちに僕を見た。
鳥目。
右の瞳は赤で、左の瞳は青という彼女の瞳と目が合った。
その途端、頬が今まで感じたことがないほどに火照るのを感じた。
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様子に気がついたユーリはなるほど、と言わんばかりに頷いていた。
エステルは頭にクエスチョンマークを浮かべてフレンを見ていた。
しばらくして、フレンが彼女に尋ねた。
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「初めまして、ガルバンゾ国騎士隊長のフレン・シーフォです。君の名前は…?」
彼女は小さな口を開いた。
「名無しさん、です」
「名無しさんか…。
綺麗な名前だ」
その時、少しだけ名無しさんの頬がほんのりと赤みを帯びた。
そのまましばらく2人はじっと見つめ合っていた。
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「…あのー、お二人さん。いいとこ邪魔して悪いが、外出ません?」
ユーリの言葉で2人は一気に現実に戻された。