帝光高校、バスケ部。
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帝光高校、男子バスケットボール部。
体育館中に包まれた汗のにおい。
キュ、と鳴る地面とバッシュがこすれる音。
ボールがボードに当たる強烈な音。
かつて10年に一人の天才が、5人も集まってしまったこの世代を、
キセキの世代という。
「ちょっと休憩な〜」
キャプテンのせいくんが声をかけるとみんな一斉に休憩だ〜なんていいながら
自分のバックから飲み物を取り出して転がりだした。
「おつかれ〜みんな」
あたしは帝光のマネージャー。
なんて、タオルとかしか渡してないけどね
「お、サンキュー」
「大ちゃん、今日調子いいね?」
「桃〜、俺も調子いいっスよ〜」
「え、りょーたは昨日のが良かった!」
「なんでわかるわけ?」
「ん、とね。表情が違う!」
今日の大ちゃんは気持ち悪いくらい笑ってる〜なんていったら
頭をどつかれた。
・・・これでも一応女の子だよ
「さすがだな」
「あ、真くんとあっちゃん!」
みんな背が高いから、上みあげるの大変だから
いつのまにか誰かの背中にのるようになった。
「今日は真くんの背中にダイブだ〜」
「桃ちん、はいあ−ん」
「あーーん」
「俺を挟んでいちゃつくのではないのだよ!」
「いいじゃないですか、背中にピッタリなんですから」
後ろからにゅっと現れたのがてっちゃん。
「黒子っちは背が低いっすからね〜」
「黄瀬くん、殴ってもいいですか」
「真顔で言うもんじゃないっスよ!」
いつもこうやって、バカやってるのが、
いつのまにか落ち着くようになった。
「あ、せいくんだ!」
真くんの背中から降りれば今度はせいくんに抱きついてみた
せいくんが一番安全だと思ってるのは
「あ、さっき桃が飛んだときパンツみえた〜」
「峰ちんいつでも変態だね〜」
「な、報告はするべきなのだよ!」
「そうっスよ!青峰っちばっかズルいっス!」
「僕は知ってますよ、緑間くんに飛びのったときとか」
こんなやつらばっかだから。
「せいくーんっ!みんなが!」
「グラウンド50くらいいっとくか?」
「「「「「スミマセンでした」」」」」
「さすがせいくん!せいくん好きーっ」
「俺の桃を返すのだよ!!!」
バスケしてたらこんな人たちだとは思えないんだけどな、みんな・・・
帝光高校、バスケ部です。
(結局赤司落ちだもんな・・・)
(あ、今赤司くんが勝ち誇った顔しました。)
(((((・・・ムカつく)))))