帝光高校、バスケ部。

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「そろそろ終わろうか」
「桃ち〜ん」

おっと、
桃と絡みたいけど
はやく帰る準備しなくちゃ間に合わなくなるっス

『りょーたぁー』
「ごめんっス、もう行かなきゃいけないんで!」

あ・・・
急いでるがためにせっかく桃がきてくれたのに
ちょっと悪いことしちゃったっスね

「なんなのだよ、最近あいつ愛想悪いのだよ」
「あんなに桃ばっか言ってたのによ」
『ぅ・・・あたしなんか悪いことしたかなぁ・・・』
「気にしなくても大丈夫ですよ、桃、帰りましょう」
『うぅー・・・てっちゃん・・・』

やばいっスやばいっス
最近ギリギリだから怒られるっ


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------------in,帝光

「峰ちん、まだやるの〜?」
「あたりめーだ、うずうずしてらんねえよ」
「あの、桃は・・・?」
「さっきまで一緒にはずなのだが」

やばいやばい
俺たちの汗とまんねえよ・・・

「探しに行くぞ」
「おう、青峰たちは先行ってろ。俺はとりあえず体育館の鍵しめとくから」
「ありがと赤ちんー」
「おう、はやくいけ!見つかったら連絡よろしく」



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----------


「やっと終わったっス・・・」


あ、れ?
赤司っちと、黒子っち?
こんな遅くまで走って何してるんスか

「赤司っちー!黒子っちー!」
「あ、黄瀬か、」
「どうしたんすか、こんな時間まで」
「桃が、いなくなったんです」
「え・・・?ぶわっ」

赤司っちに頭を思いっきりつかまれた

正直、超痛いっス・・・

「ほら、つべこべいわずにお前も探すぞ」
「はいっス!じゃ、俺は違うほう探すっス」


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------------
『っ・・・はぁ・・・』

近くのストリートコートに来てみたけど、
みんなに言わずにふらっと来ちゃったから、
今頃みんな探してるかもしれないな・・・

『黄瀬のばかっ、バーカ!何がモデルだよっ』

「お、今日は先客いるじゃん」
「火神、もういいだろ〜」
「まだまだっ!しかもストリートなんか久々じゃねぇか」

誰だ、この二人ぐみ・・・
ってか、なんか仲良くなりそうにないような二人が一緒に・・・ん?

『てっぺー・・・?』

「わぁっ!桃じゃん〜」
「桃って、あの!?」
『大我!』
「つか、おまっ、何でこんな時間にバスケしてんだよ」
「相変わらずだね〜っ」
『いや、なんでも、ないよ・・・』
「何?どしたの」
「しかも、黄瀬って、誰・・・?俺みたいにバカバカ言われてたけど」
「あぁ、火神は知らないよね。黄瀬は、火神がアメリカ行った後に入ってきた奴」


そもそもなんであたしが二人を知ってるかというと、
二人とも中学は帝光で、
てっぺーは怪我して学校に行けなくなって、
自動的にバスケ部もやめてしまった。
大我は、一年が終わる頃くらいに、アメリカに行くって、留学しちゃったわけ。
二年くらいから、りょーたが入ってきたから知らなかったんだっけ

「桃?こんな夜遅くに、しかもこんなところで女の子一人でいちゃダメだよ」
『う、ん・・・』
「お前って昔からわかりやすいよな。なんかあったか?」
『大我・・・のくせに、ムカつく・・・』
「なっ、お前っ!俺の親切をっ」
「桃っ・・・!」
『りょー、た』

今、一番会いたくない奴が、
バスケ場の扉をせわしく開けてはいってきた。

「桃になにするんスか!」
「あぁ?おめー誰だよ」
「黄瀬、」
「あ、れ・・・?木吉っち?久しぶりっス!」
「黄瀬、何してんのは、お前の方だ。」

てっぺーの真剣な顔、
久しぶりに見たけど、あの頃よりも増してキレてる・・・

「こんな時間まで、桃をこんなとこ居させて、
どうやら桃の顔を見る限り、ここに一人でいる理由はお前のようだしな」
『てっぺー!もういいよ・・・あたしが、悪いの』
「桃・・・?」
『理由も子どもみたいだし、大丈夫だよ・・・何にも起こってないし、ね?』
「「桃っ!」」
『征くん?てっちゃん?』
「んじゃ、俺らはとりあえず退散ってことで。じゃーねー」
「き、木吉!・・・ケガ、治ったのか」
「ふふ、おかげさまでね。じゃーね!」

騒がしく、てっぺーと大我は帰っていった。

「とりあえず、もう遅いから家に帰れ」
「俺、送っていくっス」
「桃、今度からは離れちゃダメですよ」
『ごめっ、ありがと・・・』
「桃、帰るっス」


帰るっていっても、大我とてっぺーが余計なこと言ってくれたおかげで、
お互い無言のまま。

どうにか沈黙を破ろうとしたところに、
「ごめんっス・・・」

先にりょーたが破った。

「俺のせいっスよね・・・ごめん」
『ち、がうよ・・・悪いのは、あたしだもん。』
「でも、一人でいたのは、俺のせいっス」
『寂しかった、だけ』
「え・・・?」
『りょーた、最近みんなとも全然話ししようとせずに帰っちゃうから・・・』
「それは・・・」
『だから、モデルのほうが大切なんだと思ったら、寂しかったの』
「桃・・・」

"ギュ"

「ごめんっス。もうすぐ試合だから、なるべく早く終わらそうと思ったんスけど、
逆効果だったスね」
『りょーた・・・』
「明日から、またいっぱい遊ぶっス!
いっぱいしゃべって、いっぱいバスケするっス」
『・・・嫌だ!』
「・・・え?」

黄瀬お得意の甘ーいモードに流されてたまるか!
(爆発中。)
なにがモデルだよ、ちょっと人気あるからって・・・

『りょーたとは絶っっ対!最低三日は遊んでやんないっ!』
「うぇーっ、ひどいっス〜」
『しかもなんであたしだけっちってつかない!尊敬されてないのか!』
「好きな子には、尊敬される側でいなきゃダメっスから!」
『近い、黄瀬、死ね』
「なんでそんな単語攻め〜(泣)」


三日なんて、またゆるいのでちゃったな・・・
バスケ部には、どうしても勝てそうにはない気がするのはあたしだけでしょうか。



姫のユウウツ注意報。
(黄瀬、もうシバきだな)
(青峰っち!!?)
(だけじゃねぇぞ?黄瀬?)
(みんなして怖いっス〜)

 

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