ららかわ
□どうせいすたーと?
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「お、おい。」
『なんです?』
「今日だけだからな。明日家作るんなら手伝ってやるよ。」
決して目を見ずにそう話すお星さま。冷たいことを言っているのに、少しも寂しくないのは出会ったばかりのひとだからなのか。彼の性質なのか。
目の前に、トレーラーが見えてきた。
『ここ、星さんのおうちですか?』
「…聞いてる?…おう、俺の家だ!なかなかかっこいいだろ?」
『二人で暮らすには十分じゃないですか。わたし寝相悪くないですよー。』
「なっ!い、一緒には寝ないぞ!」
おうおう、真っ赤なお星さまだ。
扉を開けると広がる、彼の世界、彼の香り。香水の匂いではない、爽やかな、少し甘い香り。
星さん。わたし人見知りするんです。そう言うと彼は、
「あ、そうなの?え、どうすりゃいんだ…別々に…いや…」
ぼそぼそ。
ほら、彼はこんなにも温かい。
『でもね、星さんには人見知りしないみたいなんです。』
「…?」
『これから、よろしくお願いしますね』
「!おう!よろしくなみんみん!」
『わたし同棲初めてです!』
「ええ!?同棲!?」
赤くなってしまった彼は、しばらくぼそぼそ。でも、いつの間にかぼーっと空中を見てた。嫌では、無いみたいで。
よかったですわたし。