SS.
□倦怠期2
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Risa side
『理佐、好き』
『ふふ。わかったから。もう今日はおしまいにしよう?』
ベッドの上でへろへろになって抱きついてくる朔に私は幸せを感じる。
細い腕に、一段と締まった身体を私に預ける彼女は、綺麗に笑っていてこっちまで笑顔になった。
『本当ごめんね』
『また謝る。もういいから。』
『でも、、』
朔はずっとごめんという。
確かに寂しいと思ったりもしたけど、こうやってまた私を求めてくれることだけで、全部帳消しできるくらいには、朔のことが好きだし
『朔のことちゃんとわかってきた気がするから、少し嬉しい』
『そう?』
『うん。』
今では朔の想ってることととか、朔の言動の意味とか、ちゃんとわかってきて、今後何かあっても乗り越えられる気が勝手にしている。
『じゃあいま私が何考えてるかわかる?』
朔は意地悪そうにこっちを見る。
『んーー、なんだろ』
『わかってないじゃん』
『なに?教えてよ』
朔は、えーーどうしようかなあなんて言いながら急に真剣な顔になる。
だから朔ちゃーんなんて声をかけて見たりしたけど、
『えっとね、私も理佐の可愛いとこ見たい。』
というから、私は頭をフル回転させる。
『ん、?』
って、あ、そういうこと?
『………だめ?』
ダメではないけど、今まで1度も朔にされたことはないし、何より恥ずかしすぎて無理。
『うん。それは無理。』
『いじわる。つまんない。』
朔はプイッと顔を変えて私に背を向ける。私は少し苦笑いをして朔の背中を追う。
『ねえ拗ねないでよ』
『だって理佐のこともっと知りたいのに。理佐ばっかり私のこと把握しててずるい』
んー、、、可愛い。ちょっとなんなのこの人。そんな想いが私の中でいっぱいになった。
だから私はその背中を抱きしめる。
どうせ、長い付き合いなんだからいつかはそういう時が来てもいいかなという思いを込めて
『そのうちね。』
と呟いてうなじにキスをした。
end
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