SS.

□わがまま
1ページ/3ページ


◾設定
my girlの番外編


理佐の1つ下。14歳からずっとモデルをしている。理佐の彼女。

理佐
欅坂46のメンバー。モデルの仕事で出会った朔と付き合ってる。






ーーーーーーーーーーーーーーーー







your side




『理佐〜、今日一緒だよね〜?』


『うん。そうだけど。』


目の前で理佐は私のためにスムージーを作ってくれている。私がご飯を食べないと知ってからか、理佐もじゃあそうすると、2人してスムージー生活に変わったのだ。



そして今日は、まさかの理佐と同じスタジオでの撮影ってことがわかって私は上機嫌。まあ理佐はいつもと変わらないテンション、、というかむしろマイナスな訳だけど。



『ねえねえ、嬉しくないの?』

『ん?』

『撮影。1日一緒なんだよ?』

『んーだって、朔と一緒とか私ができないのバレるからやだ。』


理佐はボーッとそう呟く。



理佐は私を褒めてくれるけど、全然まだまだひよっこだし、実力なんて評価に値しないレベルだ。


『やめてよ。そういう考え』

『だってほんとじゃん』

『もー。まだ怒ってる?』

『怒ってない。』



そう理佐が怒ったのはつい3週間前のことで、雑誌の専属モデルの合同撮影のとき、たまたまペア撮影になって、私と理佐はカメラに笑顔を向けたはずだった。


だけど、


私が理佐を茶化すせいで、理佐は真っ赤に照れてやり直しを何度もくらってしまい、私の撮影を見ているうちに泣き始めたのだった。
家に帰っても理佐は怒っていて、何に怒ってるのと聞くと、自分と朔って一言を投げてベッドにもぐりこんでしまった。



いつもの私が拗ねて理佐が許すってパターンと逆で、あの時はどうやって機嫌を戻したっけなと苦笑い。

年上だからといつも余裕を見せる理佐が唯一私に余裕を見せないのが仕事だった。





『理佐〜〜とめて!うしろ。』


『もー。ん。』



私はワンピースの後ろのファスナーを理佐に締めてもらう。



『ありがと。』


『いーえ』


理佐は部屋を片して準備をする。
私はそれを眺めてる。



『理佐、部屋ばっかりしないでぎゅーは?』


『あのねえ。ここ朔んちなんだからね?たまには片付けてよ。』


あれれ。やっぱり今日の理佐はご機嫌斜めで。はあと私はため息をついた。
そして、たまには理佐の手伝いをしようと部屋の片付けする。




ラグにコロコロをかけてまあいっかと思ったその時、後ろから理佐に抱きしめられる。



『理佐ー?』

『………ごめん。いらいらして。』

『ううん。』

『ダサかったよね。』



理佐は弱った声をだす。理佐は優しい。すぐに誤ってくれるし、私を一番に考えてくれる。


『ダサいところもたまにはそそるけど。』


『調子に乗らないで。』


『いった。』



理佐は私の首を甘噛みする。



『噛まないで!本当』

『朔が悪いから。』

そうして理佐はもう一度私を抱きしめる。
しょうがないなあと、私は理佐の手に自分の手を重ねて握りしめた。


今日は理佐が甘えんぼの日。そうらしい。




次へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ