SS.
□会いたい気持ち
1ページ/3ページ
萌えるリクエスト
『ピロートークで自撮り。』
それでは〜どうぞ。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
Risa side
『おーぜーーーつかれた。はーー。』
『理佐どうしたの?』
『んー。なんもない。』
『大丈夫ー?』
朔の代わりに部屋が一緒のおせに抱きついてみる。
んーーーやっぱり違う。
体の大きさも、匂いも、柔らかさも。
気になる。握手会の中日。
ホテルで同室のおぜに心配されるくらいには朔不足。まあ朔のことはだれにも言えないんだけど。
ここ1ヶ月は朔に会えないことがわかって私は気が気でない。
というのも朔は映画の撮影が始まって、地方で1ヶ月の撮影するから家をあけるという。
仕事で東京にたまに帰るから。なんて言うけど、その日に詰め込まれてるだろう仕事の負担に私はなりたくないし、その前に握手会やらでその予定すら合わなくて。
-理佐〜。終わったよ〜。今日はお肉食べた。-
携帯には撮影の合間を見計らって朔から写真が送られてくる。
だけど、、それが全部ご飯の写真ばっかりなわけで。
朔から送られてくる写真は、朔の姿は全く写ってなくて、さすがに顔を見たい。
-顔見せてよ-
-えーやだよ。もうすっぴんだし-
普段からすっぴん見てるじゃん。
ただ撮りたくないんだろう。
はぁ、もう。
朔は自分の顔が嫌いっていう。もっと可愛い顔に生まれたらもっと好きになれたのにという。だから自撮りは嫌いというし、写真を撮らせてくれない。
だけど、どう考えても、恋人っていうのを抜きにしても朔は可愛くて綺麗だし。
女の子のファンも男の子のファンも多いじゃん。
-ほら、茜の写真あげるから。-
あ、既読付いた。
ごめんね茜という思いで、茜の写真を差し出す。
するとすぐに既読はつくけれど、
-あかねんから直でもらうからいいから!-
なんて冷たいお返事が来て、茜とも連絡とるのかよ!というダブルパンチを食らった。
『もう無理。』
小さく呟く。
隣のベッドでゴロゴロする尾関にはそれは聞こえなくて、私はSNSで朔を探した。
なにこれ。
目についたのは朔のインスタ
そこには売り出し中の女優さんたちとのツーショットの数々があって。
あのイケメンと笑い合う一コマもあって。
簡単に言ってショックを受けて。
宣伝のためっていうのはわかるけど。
ガクッとうなだれたまま寝ようとした。
『理佐!メイクは落とそう?』
『ん。』
『ほら。明日絶対後悔するよ?』
『んーーー。わかった。』
おぜは心配そうにこっちを見てて、
はあ。もう無理だよ。
そう思って申し訳ないけど
不機嫌なまま私はホテルで過ごして、次の日の握手会を迎えた。
→