SS.

□会いたい気持ち
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萌えるリクエスト
『ピロートークで自撮り。』

それでは〜どうぞ。


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Risa side




『おーぜーーーつかれた。はーー。』


『理佐どうしたの?』


『んー。なんもない。』


『大丈夫ー?』



朔の代わりに部屋が一緒のおせに抱きついてみる。

んーーーやっぱり違う。

体の大きさも、匂いも、柔らかさも。







気になる。握手会の中日。
ホテルで同室のおぜに心配されるくらいには朔不足。まあ朔のことはだれにも言えないんだけど。





ここ1ヶ月は朔に会えないことがわかって私は気が気でない。

というのも朔は映画の撮影が始まって、地方で1ヶ月の撮影するから家をあけるという。


仕事で東京にたまに帰るから。なんて言うけど、その日に詰め込まれてるだろう仕事の負担に私はなりたくないし、その前に握手会やらでその予定すら合わなくて。




-理佐〜。終わったよ〜。今日はお肉食べた。-



携帯には撮影の合間を見計らって朔から写真が送られてくる。
だけど、、それが全部ご飯の写真ばっかりなわけで。


朔から送られてくる写真は、朔の姿は全く写ってなくて、さすがに顔を見たい。




-顔見せてよ-


-えーやだよ。もうすっぴんだし-



普段からすっぴん見てるじゃん。
ただ撮りたくないんだろう。


はぁ、もう。


朔は自分の顔が嫌いっていう。もっと可愛い顔に生まれたらもっと好きになれたのにという。だから自撮りは嫌いというし、写真を撮らせてくれない。




だけど、どう考えても、恋人っていうのを抜きにしても朔は可愛くて綺麗だし。

女の子のファンも男の子のファンも多いじゃん。




-ほら、茜の写真あげるから。-


あ、既読付いた。


ごめんね茜という思いで、茜の写真を差し出す。

するとすぐに既読はつくけれど、



-あかねんから直でもらうからいいから!-


なんて冷たいお返事が来て、茜とも連絡とるのかよ!というダブルパンチを食らった。



『もう無理。』

小さく呟く。


隣のベッドでゴロゴロする尾関にはそれは聞こえなくて、私はSNSで朔を探した。







なにこれ。

目についたのは朔のインスタ

そこには売り出し中の女優さんたちとのツーショットの数々があって。

あのイケメンと笑い合う一コマもあって。




簡単に言ってショックを受けて。
宣伝のためっていうのはわかるけど。
ガクッとうなだれたまま寝ようとした。






『理佐!メイクは落とそう?』


『ん。』


『ほら。明日絶対後悔するよ?』


『んーーー。わかった。』


おぜは心配そうにこっちを見てて、

はあ。もう無理だよ。


そう思って申し訳ないけど
不機嫌なまま私はホテルで過ごして、次の日の握手会を迎えた。




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