SS.

□会いたい気持ち
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Risa side


アラームの音で目覚めた。

隣には朔がいて、なんかにやけながら寝ていて、可愛い。



昨日、寝ようとベッドに潜ったら朔が帰ってきた。

朔に会えないことと、仕事の忙しさで多分いっぱいになってて、久しぶりにポロポロと涙が溢れてしまった。



『朔、起きてよ。』


まだ早いけど、仕事前に、朔と少しイチャイチャしたくて、その綺麗な顔にキスをする。



3.4回ちゅっと音を立たせたキスをしたけれど、まったく朔は起きなくて、白いすべすべの何も身に纏わない身体に触れる。


少し前より、筋肉ついたかな?相変わらずの細さと薄さだけど、朔は最近役作りのためにジムに通い始めた。
そのうち理佐より強くなるからねなんて言ってたけど、このひ弱な身体じゃまだまだだろう。



『っん、、理佐、、』


『おはよ。』


『もう腰死んじゃうから、、だめ、、』


朔はお腹に手を這わす私を制止して、困った顔をする。
昨日は朔がしたそうに私にキスをしてきて、今まで堪えていた理性が一気に外れた。



『しないから。触ってただけ。』


『ふふ。ならいいよ。』


朔はふにゃっと笑って私の手を握りしめてまた目を瞑る。


可愛い。

ちらっと覗く鎖骨にすらっと伸びた腕、白いシーツの上でも浮かないその肌の白さに私は見とれてしまう。


だから、いいよね。
いつも朔の顔が見たかったんだもん。今だけ。


私は携帯を取り出して、
コソコソと朔の顔を収める。



すると、その主はそれに気づいたようで。


『理佐、……撮ったでしょ。』


『いいでしょ。送ってくれないんだもん。』


眠そうに言う 朔に私は文句を言う。


『んー、1人はやだ。2人でならいい』


『えっ、、ちょっとまって』


朔はそんなことを言って目を瞑りながら、私を布団に引きずり込む。


『もう。』


『はい、、自撮りしよ?』


『え、うん。』


半ば強引に私の手を伸ばして携帯を2人の前に持っていく。

画面に映る私たちは、見えてはないけど裸だしで、ちょっとやばそうだけど、


『ふふ。理佐すき』


カシャ


そう呟く朔からほっぺにキスをされて携帯のシャッター音が響いた。


『ほら、理佐こっち向いて』


『っん、、』


カシャ、

カシャ



朔にされるがまま、
口にキスをされて、奪われた携帯からシャッター音が響く。


『もー朔、。』


『あはは、やばいこれ芸術的』


携帯には、2人がキスをする写真がしっかりと収まっていて、途端に恥ずかしくなる。



『理佐の顔やらしい。』

『朔のせいじゃん。』

『ふふ。それ送っておいてね。毎日眺めるから。』

朔はそんなことを言ってまた布団をかぶる。



写真やだとかいうのに、急に2人の写真を撮り始めたり、ずっと私の手を握ってるとことか、、、朔からの愛情表現が今日は強くて、単純かもしれないけど私は嬉しくて。



『ねえ、朔.今日早く帰ってくるから、お風呂とか待ってて』


『えーお風呂?』


『いいでしょ。』


『んーーー。』


『わかった?』


『ん。待ってる。ご飯もつくってね』


朔は顔をちょこんと出して私を見る。

私はまたその顔に惹きつけられてキスをした。



end


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