SS.
□会いたい気持ち
3ページ/3ページ
Risa side
アラームの音で目覚めた。
隣には朔がいて、なんかにやけながら寝ていて、可愛い。
昨日、寝ようとベッドに潜ったら朔が帰ってきた。
朔に会えないことと、仕事の忙しさで多分いっぱいになってて、久しぶりにポロポロと涙が溢れてしまった。
『朔、起きてよ。』
まだ早いけど、仕事前に、朔と少しイチャイチャしたくて、その綺麗な顔にキスをする。
3.4回ちゅっと音を立たせたキスをしたけれど、まったく朔は起きなくて、白いすべすべの何も身に纏わない身体に触れる。
少し前より、筋肉ついたかな?相変わらずの細さと薄さだけど、朔は最近役作りのためにジムに通い始めた。
そのうち理佐より強くなるからねなんて言ってたけど、このひ弱な身体じゃまだまだだろう。
『っん、、理佐、、』
『おはよ。』
『もう腰死んじゃうから、、だめ、、』
朔はお腹に手を這わす私を制止して、困った顔をする。
昨日は朔がしたそうに私にキスをしてきて、今まで堪えていた理性が一気に外れた。
『しないから。触ってただけ。』
『ふふ。ならいいよ。』
朔はふにゃっと笑って私の手を握りしめてまた目を瞑る。
可愛い。
ちらっと覗く鎖骨にすらっと伸びた腕、白いシーツの上でも浮かないその肌の白さに私は見とれてしまう。
だから、いいよね。
いつも朔の顔が見たかったんだもん。今だけ。
私は携帯を取り出して、
コソコソと朔の顔を収める。
すると、その主はそれに気づいたようで。
『理佐、……撮ったでしょ。』
『いいでしょ。送ってくれないんだもん。』
眠そうに言う 朔に私は文句を言う。
『んー、1人はやだ。2人でならいい』
『えっ、、ちょっとまって』
朔はそんなことを言って目を瞑りながら、私を布団に引きずり込む。
『もう。』
『はい、、自撮りしよ?』
『え、うん。』
半ば強引に私の手を伸ばして携帯を2人の前に持っていく。
画面に映る私たちは、見えてはないけど裸だしで、ちょっとやばそうだけど、
『ふふ。理佐すき』
カシャ
そう呟く朔からほっぺにキスをされて携帯のシャッター音が響いた。
『ほら、理佐こっち向いて』
『っん、、』
カシャ、
カシャ
朔にされるがまま、
口にキスをされて、奪われた携帯からシャッター音が響く。
『もー朔、。』
『あはは、やばいこれ芸術的』
携帯には、2人がキスをする写真がしっかりと収まっていて、途端に恥ずかしくなる。
『理佐の顔やらしい。』
『朔のせいじゃん。』
『ふふ。それ送っておいてね。毎日眺めるから。』
朔はそんなことを言ってまた布団をかぶる。
写真やだとかいうのに、急に2人の写真を撮り始めたり、ずっと私の手を握ってるとことか、、、朔からの愛情表現が今日は強くて、単純かもしれないけど私は嬉しくて。
『ねえ、朔.今日早く帰ってくるから、お風呂とか待ってて』
『えーお風呂?』
『いいでしょ。』
『んーーー。』
『わかった?』
『ん。待ってる。ご飯もつくってね』
朔は顔をちょこんと出して私を見る。
私はまたその顔に惹きつけられてキスをした。
end