SS.

□守る
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『……朔重い。』


『耐えて。』


『何してるの。』


『本読んでるの』



朝重くて目を覚ましたら、どうやらいつも私より寝起きが悪い朔が私の上に乗っかっていた。

どうりで重いわけだ。



『潰れちゃう。』


『潰れてくださーい。』


朔はるんるんで。
なんだか可愛くて、私はぴとってくっつく朔を振り落とす。


『えっ、ちょっとまって。』


『あ、』


ガタン!!


気づいたころには朔はベッドの横の床に転がっていて、笑ってしまう。


『もー!理佐!痛いじゃん』


『はは、ごめん。まさかそこまで落ちるとは思わなかった。』



そういって私は手を差し出して朔を引っ張る。


『今日さ、どうする?』


『デートして、一緒にラジオ出ようよ。』


『え?朔の?』


朔はふにゃって笑って
私の腕の中に入ってくる。


『スタッフさんが友達呼んでいいよっていうからさー。そしたら今日ずっと一緒にいられるし。』


『でも、、』


私には1つ不安点があって。

それは朔は私と2人で喋るとき甘えた声を出すし、私もなんかいつもと違う会話をしちゃいそうだから。バレちゃうんじゃないかって。



『ちゃんと理佐の事務所にも連絡入れてもらうから。』


朔はそういって私の身体をペタペタ触る。


んーーまあいっか。私がしっかりしてればきっと普通にできるはず、、。そう思って


『わかった。朔のファンの人驚かない?大丈夫?』



『えー。多分理佐のファンの方がやばいでしょ。』


『あ、まあ。そっか。』



そう言って朔は携帯に手を伸ばしてマネージャーさんに連絡を入れているようだった。

そしてすんなり私の事務所からもOKが出て、モデルの先輩である楼名さんに色々教わりなよなんて連絡が入った。





-






『ん、理佐。手。』


『あ、うん。』


私たちは珍しくちゃんと変装をしてデートをしてみた。まあ、インドア派の私たちが外に出たのは夕方からなんだけど。

いつも変なところでデートが中断するからと、朔は珍しく、髪を結んだり、いつもと違う系統の服を着て、ショッピングをした。だから手なんか繋いでみたりして。久しぶりの普通のデートに私は終始頬が緩んでしまう。





『なんかさ。理佐って街中で見るとやっぱり目立つよね。可愛い。』

朔はクレープ片手にまじまじと私を見つめながらいう。


『いや、朔でしょ。どう考えても。』


今日の朔はデニムを履いていて、そこら辺の人よりも細いし長い、腰の位置が違う。だから圧倒的に目につく。



『なんかさー理佐ってギャップすごいよね。そんな激しく動くんだ。ってくらい踊るときは踊るし、ベッドの中では超変態だしさ。』


『あのね。』


『あはは。ほらその怒った顔も可愛い。』


そう言いながら朔は手を私の腕に絡ませてもう行こう。という。

もう。ほんと自分勝手だ、、。


『ほら、理佐歩いて。』

『ん。わかったから待って。』


そういうと朔は絡ませた腕を解いて恋人繋ぎをしてくる。
こういうとこも、、、なんかずるい。




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