SS.

□ずるい
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Risa side



『ねえ、理佐。なんでガチで照れてるの。』


『んーなんの話』


『尾関さんと』


朝起きると、先に起きて録画した欅って書けないを見てる朔がいて。


『……私のいる時に見ないでよ。』


『いーじゃん。あかねんを見たいんです。』


ご覧の通り朔はご立腹なようで、カップルロケ争奪戦の私と尾関がそこには映っていた。


茜を見るというなら、文句は言わないでほしいけれど、そうじゃないことは明白で、そんなところも笑ってしまう。

私はそんな朔を無視して、スムージーを作る。今日は朔の好きなバナナとマンゴーがあるから美味しくできそう。



『朔はいこれ。今日のおいしいよたぶん。』


『…あ!………いりません。』


グラスを渡せば、一瞬喜んだ朔がいたけれど、まだ怒ってるのかすぐにいらないと拒否される。

本当意地っ張りすぎる。

別に尾関はメンバーだし、これはただの企画なのに





『朔本当に飲まないの?』


私は携帯を確認しつつ、テレビを見る後ろ姿に声をかける


『いらない』


はあ。しょうがない。


『せっかく朔のために作ったのに悲しいな。』


私は出来るだけ悲しそうに呟く。
朔と喧嘩はしたくないし、笑顔を向けててほしいから。

朔は、私に甘い。私が朔に甘いのと同じくらい甘いから、きっと堪えきれず機嫌を直すはずだ。


『………んー、、じゃあ飲もうかな』

『ありがとう。』

『理佐のために飲むの。』

『うん。良かった。』


想像通り朔はスムージーを手にとってまたテレビに目を向ける。




んー。多分これ以上見るともっと朔は拗ねそう。

私は一応、事の展開を知ってるわけで、尾関と抱き合うとこも手を繋ぐとこもあったし、、、



だからね、見せる前に手を打とうと思って。




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