CP.

□好きなのに
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Risa side




ほんと最低。
愛貴がキスをしているところを見た。


『まってよ、理佐』


『は。なんなの。』


サークル飲みだから理佐もバイト終わったら来なよのLINEをみて来たらこれ。



『こういうことをしてるの見せたくて呼んだの?』


『ちがう。あれは』


『もういい。別れよう』


『ごめん。理佐。本当にごめん。』


そんな愛貴を置いて立ち去って私たちの関係は終わった。




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『理佐ー、ほんとにいいの?愛貴ずっとやり直したいって言ってるらしいよ。』


『いいの。あっちが悪いんだから。ほんと無理。だには黙ってて。』


休み時間、だにから言われるこの話。

私だって好きなのにあんなの見せられたんだよ。



そもそも愛貴はモテすぎる。
1年生のときから学祭のミスターコンにも出てて。サークルもそういうちょっとチャラいところに入ってて。


なんで私が付き合ってるんだろうって、あー悲しくなってきた。


『愛貴もなんかあったと思うの。だからちゃんと話し合いなよ?』


『そのうちね。』


多分そのうちもない。また別の人に愛貴はアタックして、ちょっと学内で有名なカップルが誕生するんだ。






『えっとー、、お話の途中悪いんだけど、ちょっと理佐借りていい?』


びっくりした。その話の本人が今の話を聞いていたのかバツの悪そうな顔でだにに話しかけた。





『お。愛貴じゃん。丁度良かった。私これからゆいぽん迎えに行くとこだから、理佐頼むね』


『ああ。うん。ありがとう』


愛貴はだににも綺麗な笑顔を向ける。
こういうところがうざい。


だから、私もその場を離れようとした。




『りさ。逃げんなって』



『は?逃げられることしたのどっち?』



『.....俺が全部わるい。けど、話だけでも聞いて。』



真昼間の大学で周りの視線を浴びる。
ああ、この人ちょっと有名なんだったってまた気づかされる。


『静かにして。話すから。』


『よかった。ありがとう』


そうして2人で近くのカフェに入った
ドアを開けたりイスを引いたり、こういうところもかっこいいって言われる所以だなって立ち振る舞いを見てきづく。



『理佐はラテでいい?俺ケーキも食べたい』

『うん。』


普段と変わらない様子なのを見てなんなんだこの人とも思ったけど、やっぱり好きな気持ちは変わらなくて、でも、、という心の何処かがひっかかる。



『で、なに。』

『まず、ごめんなさいって言いたくて。』

『なにが。』

『理佐怒ってるよね。ねるとキスしちゃったこと。本当に悪いと思ってて、ただ、あれは何というか事故みたいなものなんだ。』



申し訳なさそうに愛貴は、事の顛末を教えてくれた。
まずねるがお酒に弱くて酔っ払っちゃったこと。それで、彼氏のてちと愛貴を間違ってキスしちゃったこと。てちもてちでそれを見ていて愛貴にブチ切れたこと。ねるは反省して禁酒をすると言っていること。



要するに間違われてキスしちゃったから許してほしいと。


『もし、あの時私がいなかったら隠してた?』


『えっ』


『隠すんだ』


『理佐を傷つけたくないから隠そうと思ったけど、でも言わないのも傷つけちゃうよね。だから、、どうすればいいんだろう。

、、とにかく俺は理佐を傷つけたくなくて。』


『....愛貴ってばか?』


『んー。ばかってゆうなよ。
本当に恥ずかしいんだけど俺まじで好きなの。あの日からずっと考えてて、不安で寝れなくて。理佐に会いたいけど、見たくもないとか言われたらもう立ち直れないとか思ってて。』



あーもうなんなんだ。

つらつらと恥ずかしいことを述べてくれるからこっちがどんどん恥ずかしくなる。

私もずっと考えてたし。


『もういい。』

『、、ごめん。』

愛貴はしゅんとなる。
好き。そんな不器用なとこも。全部。


『ちがう。もう怒ってない。』

『許してくれるってこと?』


『いやだったし、最低って思ったけど、嫌って思う分愛貴のこと好きなんだって思い知らされた。』


『りっちゃん、、』


『だから今回だけ許す。今度やったら坊主ね。あと、愛貴も私がいないとこでのお酒禁止。わかった?』


『ぼ、ぼうず?それは、』


『ん?』


『わかった。』


『しなければいいじゃん。するなら私として。』


『.....。りっちゃん可愛いすぎ。そうじゃなくてもしちゃう。』



『帰るよ?』


私はなんだか恥ずかしくなってカフェをでた。

愛貴はずーーーっとにこにこして私の言うことにうなづいてくれる。
本当に好きでいてくれるんだなあとか思う私の方がばかかな?






end


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