SS.

□本音
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your side



『朔いくよ』



『ん。ちょっとこれ持って』


『はい。』


『ふふ。ありがとう。』




クランクイン前に理佐とのデート。
ちょっと良いところでご飯でも食べる?と聞いたら、理佐は朔ってコース料理とか食べきれないでしょと言われて、普通のデートがしたいと言われた。



だから、映画見て適当にご飯をしようということになったんだけど



『理佐怖がりすぎ。』


『だってまさかあんなグロいのとは思わなくて。』


映画の最中私はポップコーンを手にしようと思ったら目の前のスクリーンに映る暴力シーンや流血に、私のポップコーンを落としてぎゅっと手を握られた。
最後の方は理佐はほとんど私の方に顔を埋めていて、くっつく理佐が新鮮で頬が緩んだ。



『ごめんね。邪魔だったよね』

『んーん。怖がってるとこ可愛いかった。』

『………』


歩きながら理佐は私の腕を掴むから、たまにはこういう映画見せるのもいいかも。なんて思って。理佐の腕を絡ませて私たちは東京の夜の街を歩いた。








-






『ねえ朔大丈夫?』


『、、帰りたい。』


『だね。いこ?』





映画館を出て、ご飯屋さんを探して歩いていると、私のファンという人に声をかけられて、咄嗟に理佐と手を離す。

そして写真撮りたい握手したいと言われて、大事にしたくないから一枚だけとってあげた。


すると、わらわらとその光景を目にした人が私に声をかけてきて、私は理佐に手を引かれて適当なご飯屋さんに入ったんだけど。


そこにはまた同じようにつけてきたファンがいて、私だけでなくて理佐の存在もばれて盗撮された。



私たちはすぐご飯屋さんから出てタクシーを捕まえて2人の家に帰る。



『ごめん朔、せっかくの外でのデートなのに。守れなくて。』


理佐は、私の手を握ってごめんという。

理佐のせいでもないし、守られてばかりな私はたまには理佐を守りたい。



『ううん。早く2人になろう。』


『うん。』


私はそれだけ呟いて理佐の手をギュッと握り返した。




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