におぶん

□偽りの恋人
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◇レギュラーから愛されている丸井。
◇しかし丸井の性格が悪いです。
◇丸井視点


メールの着信音が静かな部屋に響く。ここは俺の恋人である仁王の部屋。まぁ、恋人だなんて思った事はないけど。

「ブン太。今度は誰じゃ」
「さぁ?呼ばれたから行ってくるわ」
「‥‥‥。」

俺から言わせれば恋人なんて食い物奢ってもらって、する事をして。都合がいい相手でしかない。

「待ちんしゃい。帰ってくるんか?」
「知らね。俺の着替えは次来た時に持って帰るからそのまま置いといて」
「‥わかった」

一瞬だけ見せる不安そうな顔。あの顔がたまらなく好きだ。おかしくておかしくて、つい笑ってしまいそうになる。

「‥あっはははははっ」

しばらく歩き、見覚えのある癖っ毛が見えた。

「よう。赤也」
「あ、丸井先輩。えっと‥」

赤也はキョロキョロしだす。その様子に俺はピンときた。

「あー。大丈夫、仁王はいないし」
「そっすか。じゃあ行きましょ」

安心したらしい。たしかにこいつは俺が仁王と付き合ってる事知ってるからなー‥

「丸井先輩。‥今日はずっと一緒にいてくれますよね」
「ん?さぁな」

知っていながら誘ってくる後輩。"ずっと一緒にいる"その意味は充分わかっている。ここに仁王がいたら最高に面白いだろうな。






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