学アリ部屋
□幸せの
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ルカぴょーん!
遠くから高い声が俺をよぶ。振り返るとそこには、おれの大好きな人がいた。
「ふぅ。ルカぴょんみっけ!」
あかるく天使のように笑う佐倉。
「どうしたの佐倉?なにか用?」
「えっへへ!みてみて!」
「何?」
なんだろう。ニコニコとうれしそうにポケットの中を探る佐倉。
なかなかみつからないみたいで四苦八苦してる佐倉はすごく可愛らしく見えた。
顔に熱が集まる。佐倉がわざわざ俺を追いかけて走ってきてくれた。それだけのことがとってもうれしくてどきどきする。
きっと今俺の顔は真っ赤なんだろうな、とか考えていたら佐倉はお目当てのものをポケットから出しおえ、
不思議そうに俺を見ていた。
「ごっごめん佐倉…俺ボーっとしてて///」
「ええよええよ!それよりルカぴょんみてーな!」
佐倉のきれいな手の中にあったのは
「四葉のクローバーだ!」
「へへーん!ウチがんばって見つけてん!」
「すごいね佐倉!俺はじめて生で見たよ!」
「ウチも!はじめてみつけてん!だからルカぴょんに見せたくて!」
「俺に…?」
「うん!」
ひまわりのように明るい笑顔を咲かせる佐倉。その笑顔に俺は完全に落とされてしまったようで。
「ありがとう。佐倉!」
「うん!幸せのおすそ分けや!」
「そうだね…」
でも…四葉のクローバーはなくても、俺はこの佐倉の笑顔があれば十分幸せだと、思った。
「佐倉!」
「ん?なんやルカぴょん?」
「それ、棗や今井たちにも見せにいこう!」
「そやね!じゃあ一緒にいこか!」
一緒に、その言葉にまた顔が熱くなる。
ああ、なんて幸せをくれる笑顔だろう。
まるで幸せの・・・
「魔法みたいだ。」
「?なんかゆうたルカぴょん?」
「ううん、なんでもない。いこうか、佐倉。」
「うん!」
佐倉の手をひいて走る。心臓が爆発しそうだ。でもすごく幸せだ。
やっぱり俺はお前が好きみたいだ。