青くない青春をどうぞ。
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―3次元の男には興味がない、何度、この答えを貫き通して来ただろう。
知り合いにイケメンが多すぎて耐性がついたから、全く動揺しない。
目の保養になるのは結構いいと思うけど。
しかも、こんな冷めた女を好きなる人なんて居ないだろうし、
生憎、私は追うのも追われるのも嫌いだから。
対等な関係でいたいだけだし、興味が全くないものだって勿論ある。
―――追っかけとか面倒なコトしてる女子たちに聞きたいね、
そんなに追っかけて何の得があるっていうんだろう…
振り向いてくれる確率は0%に等しいのに。
そんな事するくらいなら部活に入るけど。
私はただ、平凡な暮らしがしたいだけで、何も間違っていないと思っている。
テニス部と関わると面倒じゃん、フンクラブの女子とか…
別に怖くないけど、話しているだけで疲れるから嫌いだ。
―――あの香水臭い女子たちだって、違う方に努力すれば…幾らでも自然な可愛さになれるだろうに。
根っから腐っている私と違って、更生できると思うけどね。
私の場合は前からこんな性格だから治んないけど。
苦手なテニス部にも唯一、ウマの合う先輩がいる、丸井ブン太先輩。
お菓子が好きでボレーヤーで桑原先輩とダブルスを組んでいて、
いつも話聞く限り、本当にテニスが好きだって伝わってくるし…
――こんな私の事を理解してくれる人。
ブン太先輩には、しょっちゅうお菓子をせがまれるけど、それこそ先輩の長所じゃん?
言ったら怒られそうだけど、背が小さい所が可愛いと思うんだよね…
周りと比べて、派手な髪の毛をしているけど、不思議と嫌悪感を感じない。
幼なじみも銀髪だし…今更、髪の色どうこう言言ってもね…(笑)