Fall in love again……

□Turning point
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俺はどうして、もっと早く気付かなかったんだろう――




佑菜は仁王が好きって分かってたのに・・・




ずっと佑菜は目で追ってた、仁王の事。





仁王とエルに会うたび、泣きそうな表情して。





ずっと言いたかった、佑菜に――





"泣かないで、俺がいるよ"






そう言って抱きしめて、耳元で愛を囁いて。








―――佑菜にまた、笑って欲しい。







"仁王なんかやめなよ、俺なら佑菜を泣かせたりしない"







そう言ってしまえたら・・・・どんなに楽だろうか。




仁王が羨ましい、佑菜に想って貰える。






贅沢だね仁王は、彼女がいる…





なのに、佑菜にも追って貰えて。








―――それがどれだけ幸せな事か、君にはまだ分からないだろうけどね。








俺は仁王より佑菜を守ってあげられる自信があるよ?






―――俺だったら絶対、こんな風に佑菜を泣かせたりしない。









笑ってよ、佑菜・・・今度は俺の為に、ね?








俺は佑菜の笑顔を守りたかったのに、








仁王のせいで苦しい想いさせて、ごめん。



"俺なら佑菜を守り抜いてあげる"





"俺の所においで?"






次に会った時に佑菜に言おうと決めた。








佑菜も真面目に考える、と言ってくれたんだ・・・







この絶好のチャンスを逃したら、次なんかある訳無いから。









仁王が本気になる前、今こそ、この時が狙い時だと思っているんだ。








待っててね、佑菜?








佑菜の事は俺が幸せにしてあげる。









今まで言えなかった分、沢山・・・愛を囁いてあげる。








仁王には、譲れないよ。






今度こそ、愛を佑菜に届けるからね?










幸せにしてあげるよ、俺の大事な佑菜。




笑顔になって、また笑ってよ?









―――今度は心からの笑顔を俺だけに見せて?









仁王のせいで俺の前で笑う事の減った佑菜。









俺が気付いていてあげられれば良かったのにね。



好きだと、佑菜に言えるのに、俺自身が振り向かせる事に一番、精一杯で。





佑菜の気持ちを考えてやれなかったなんて。
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