prince&princess

□わん、ワン、WAN!!
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「わんっ!」

静かな図書館に犬の鳴き声が響いた。

図書館業務を担当してあた堂上班の

「いぬっ?!」

と大きな声で叫んでしまい、堂上にはたかれるのは、郁だ。

「オマエなぁ、わんこくらいで興奮するな!」

…すみません。と謝っている途中に気づいた。

わ…ん…こ

わん…こ…

わんこ!!!

教官がわんこ!!!!

「教官、犬のことをわんこっていうんですね!かわいいー!!」

というと、

「な!!上官にむかって!!」

と言われながら今度は拳骨がきた。

「えぇ〜、可愛いですよぅ、きょーかんっ!!」

このこえは。

こういうときに
こういうタイミングで
こういうからかいをするのは

柴崎だ………

堂上は半ば諦めながら

「…柴崎。業務は。」

「一応、業務してます。いぬ…あ、わんこがすばしっこいので、教官の班で捕まえてくださいね?」

と、強引に決めて帰っていった。

「捕まえるっつったて…」

そう郁は呟いて堂上をチラリと見る。

ん??心なしか顔が綻んでいる。教官って犬が大好きなんだなぁ…。

と考えていると、無線から

「堂上、笠原さん??柴崎さんから聞いたよね、俺らは官舎にいるからよろしく。」


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