prince&princess

□今でもあなたの最期が見える
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「うん、解った。うん…うん、あ、なるほど。じゃあね。」

柴崎は電話を切りため息をついた。

どうしよう。
笠原はいまだに引きずってるのね。
光はフラッシュバックとかいってたけど、ずっと抱えてるんだろう。


―昼休み

「かさぁっはら!!」

「あ…柴崎。」

笠原は目を腫らして、元気なく答えた。

「昼行くわよー。今日はランチにでない?」

「うん。」

そうやり取りし、基地をでる。

歩いて、静かなカフェに入り注文する。

「笠原ぁ、まぁた涙がでたんだって?」

「うん、もう嫌になる。」

「なんで?」

あえて聞く。

「ふとしたら、あのシーンが頭でぐるぐるして。忘れなきゃって思っても、」

慎重に喋る笠原に、こっちも慎重になる。

「笠原、何を忘れたいの?教官を?事件を?」

多分大事なことをなくしかけてる。

「教官…は、あ、分からない…」

もう涙目な笠原を見て自分も泣きそうになる。






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