支配者

□支配者-10 ※
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ピチャピチャとした水音と、せわしない息遣いが部屋に響く。



この音は自分が立てているのかと、霞みがかった頭でシッダールタはふと思う。



舌が絡め取られ、力が抜けていく体。



梵天は名残惜しそうに至極ゆっくりと唇を放す。



上からすべてを絡み取るように自分を見下ろす梵天の視線。



「嫌だ……見ない、で……」



拒絶の言葉を紡ぐが、そんな事は意味がないという事をシッダールタにだって分かっていた。



手を掴み動けないようにされ、じっくりと眺められる。



「シッダールタ……やっと手に入れた」



梵天の手がシッダールタの体をなぞっていく。



触れられた部分から妙な疼きが生まれ、熱を持ったように熱く感じられる。



「あなたの白い肌に、私のモノだという印を付けましょう」



梵天はシッダールタの敏感な部分を探るかのように全身に口づけを落とす。



敏感な反応を示す部分に花びらのような鬱血を残しながら。



白い肌にその痕はよく映え、梵天は満足そうに撫でた。



そうやって、あらゆる場所を愛撫され、舐められ、吸われ……



シッダールタは体と心は繋がっていないという事を嫌という程実感したのだった。



自慰ですらまともにした事のないシッダールタには、梵天から与えられる刺激は恐怖を覚えるほどだった。



「も、無理……許して……」



シッダールタは休みなく施される愛撫に耐えきれず、プライドを捨てて涙ながらに懇願する。



「まだこれからですよ」



梵天はシッダールタの股の間にうずめていた顔を上げた。



彼が服を脱ぎ捨てるのを、シッダールタはぼんやりと眺めていた。



筋肉質で均整のとれた男らしい肢体。



そういえば、こんな体を目指して鍛えていた事があったな……と過去を漠然と思い出す。



どんなに鍛えても表面に筋肉が付かなかったので諦めてしまったっけ。



梵天はぐったりと投げ出されたシッダールタの脚を抱えると、覆いかぶさり顔と顔を近づけた。



「だいぶ慣らしはしましたが、あなたは処女ですからね。少し痛いかもしれません」



秘部に当たった梵天のモノにシッダールタは悲鳴のような声を上げた。



「やめっ……! こん…な、無理ですっ!」



「力を抜きなさい。でないとあなたがツラいですよ」



梵天は初めての体には酷とも言えそうなほどの質量と固さをもつソレを、シッダールタの最奥まで一気に埋め込んだ。
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