人を好きになる条件

□Prologue
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「話は分かったから落ち着いて。それで、相手は誰なの? 私の知ってる人?」

「いや、知らないと思う。相手は父さんの小学校の同級生だ」

となると、父さんと同い年の人ということになる。
一体どんな人なんだろう。

「ん? なんだ、若葉。反対しないのか?」

「反対? 何で??」

むしろ今まで恋人を作らないのか気にしてたぐらいだ。
何を反対する必要があるんだろう?

まあ、段階をすっ飛ばしていきなり結婚しますと言われて驚きはしたが、反対する理由が見つからない。

小さい頃からずっと私に時間を掛けてくれたんだ。
これからはその人に時間を掛けて、自分のために時間を使ってほしい。

「いや、あっちの子供たちには猛反対されて1ヶ月掛けて昨日、ようやく了承してもらえたんだ。だから、てっきりお前も猛反対してくるかと思ってな」

「あー、なるほど……って子供た…げほげほっ」

あまりに驚きすぎて声が裏返ると同時に咽てしまった。

多分、今日は他にも驚くことがいっぱいありそうだ。



―Prologue End―
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