短編・中編本棚
□腐った男子鞍馬君
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腐男子とは
ボーイズラブ・やおいな作品を好み嗜む男子を示す（Wik〇pedia参照）
王道とは
演劇やコント等のべたな筋書きや展開を意味する
では王道な学園と腐男子が合わさった時どうなるかご存知だろうか？
ここはとある山奥にある全寮制・男子校・中高一貫教育と言えばだいたいの方には察して頂けるだろう
王道学園である
顔面人気投票によって生徒会や風紀委員などが決まる
顔が良い者が支配する学園と言った方が分かりやすいであろう。
そんな学園には約２ヶ月前転入生がやって来た。
転入生は編入前のテストで満点を叩き出し登校する前から話題となっていた。
そして登校初日の豪華な校門に立つ一人の少年。
『うっわぁ‥無駄すぎる。金の使い道間違ってるだろ』
飽きれた声を出した少年の容姿はボサボサの鬘‥
姿ではなくハニーブラウンな明るい髪色
眼鏡？？
なんてかけては無く、西洋人形の様なブルーアイズ
身長も平均より高めで一言で表す言葉があるのなら。
彼は“王子様“って言葉が似合う少年であった。
「変装はどないしたんやぁぁぁぁ？！！
色々ぶっとびすぎやないかぃぃぃ！！！」
そして声を荒げ現れた少年は両手に草木を持ち、顔には迷彩色の塗料を付けていた
「なに、訓練でもしてんの？？」
そんな少年に臆する事なく飄々と話し出す転入生に怪しげな少年は、膝を地面へとつき拳を握り地面を叩き出す
「にゃんでやぁぁぁ！やっとやっと転入生が現れたと言うのにこの仕打ち！
うわぁーん！！！萌えを要求する！！
今すぐ変装して来てちょうだぁぁぁい！」
エグエグ泣く仕種をする少年に転入生はバサリと切ってすてる
「はっ？嫌だよ。
面倒じゃん、っうか泣くなよ‥。可愛い顔が台なしだぞ、ほらこれで涙をふきな」
「ぴょおっ☆そんな台詞はオイラではなくカワユスなワチチじゃないや！チワワな親衛隊に言っておやり☆」
ハンカチを受け取った少年は今度は鼻血をたらし出す始末
「馬鹿！鼻血出てんぞお前、大丈夫かよ？！」
転入生はポケットからティッシュを取り出し、少年の鼻に詰め込んだ
するとボソリ少年は呟き、鼻に詰め込んだはずのティッシュが真っ赤になり垂れ流れる。
「男前萌えっ！！！おかん転入生やぁぁあ！！
ハアハアっ！！！
ありゃなんか目の前がグラグラしてきおったぁぁ！あれか脳内に溢れ出すアドレナリンのせいなのかっ！」
「ちげぇよ馬鹿！明らかに鼻血が原因だろうが！」
これが腐男子と転入生（元転入生）のファーストコンタクト。
「珍獣かこいつは」
「ｎｏｎ！腐男子なのである！！」
「言いから黙ってろ！！」
転入生である天羽の苦労人が垣間見られた瞬間であった。