夢小説7

□go to sleep.
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「退ーっ!」
朝――俺は密偵だから夜にする仕事が多い。
つまり夜起きて朝寝るサイクルの俺には朝はみんなで言う夜みたいなもんで、俺が何を言いたいかと言うと…
「すっごい眠い」
「もうお寝坊さんだなぁ」
いやだからね、俺の心の中の話聞いてた?
「昨日も遅くまで仕事だったんだ、もう少しだけ寝かしてよ」
布団に潜って眠ろうとする俺。
ほら、まだ眠い。
くわぁ
「退がそのつもりなら私にも考えがあるんだからね!」
ばふっ
布団を剥がされ寒いと言おうとしたら瑠茅が入ってきた。
「ちょえええええー!?瑠茅!?」
「うるさい。私も退が起きるまで寝てる」
俺と同い年なのにこういう時は子どもっぽいんだから。
俺は諦めたように瑠茅の丸まった体を抱き枕にし、眠った。




「退!もう、寝てるし…退が寝てたら私がつまんないのに」
そう言った瑠茅の言葉は安らかに眠っている俺には届かなかった。




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