短編

□寝起き注意報
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昨夜、初めて明音くんの家にお泊りしました。


やっと家族公認です。

それでもってなぜか明音くんと同じベッドに寝ることになりました。
そこまではよかったのです。








問題は朝におこりました。








『明音くん〜起きてよ〜』

「・・・うるさい」

ゆさゆさの明音くんの体を揺らしても、まったく起きてくれません。

むしろ不機嫌になっております。


え、誰これ
明音くんじゃなくね?

だって普段の明音くんは可愛くておっとりしててさ。もう天使みたいな!

ところが今一緒にいる明音くんは不機嫌まるだしのいつもの明音くんではありません。

あ、でもこんな明音くんも萌え←



ふと時計を見ると既に9時。

学校遅刻だよ。

お母様起こしに来てよ。



『あーかーねーくーん』

ゆさゆさと体を揺らし続ける。


「・・・うるさい」


さっきからこれの繰り返しだよ。
なにげにうるさいって傷つくよ。


『も〜起きないなら先に行っちゃいますよ〜』






そう言った瞬間。






グイっと手を引っ張られ体ごと明音くんの腕のなかに。

ぎゅっと抱きしめられる。


布団の柔らかい感触。

目の前は赤音くんの整った寝顔。

あ、赤音くんいい匂い←




え、ちょどういう状況だよ。

起きようとしても明音くんの腕に閉じ込められて身動きがとれない。

いわば抱き枕状態。




『あ、あ、あ、明音くん・・・っ!』

「・・・うるさい」


いや、うるさいじゃなくて!

さらにぎゅっと抱きしめられる。

ドキドキして死にそうです。


はやく起こさねば!

『あの、明音く・・・』




チュッ





名前を呼ぶ声が赤音くんの唇に飲み込まれた。

『んぅ・・・っ』


長い。長いです赤音くん。


未だ離れない唇。


息が苦しくなって必死に明音くんの胸をペチペチ叩く。

するとやっと赤音くんが唇を離した。



「おやすみ、名無しさん」



軽い酸欠で頭がぼーっとする。


ふと赤音くんを見るとまた瞼を閉じて寝ていた。



あぁ、もうどうでもいいや。


私も、赤音くんの胸に顔を埋めてそっと瞼を閉じた。






〜寝起き注意報〜


この後二人が起きたのは1時間後。


(あれ、名無しさんさんいつから抱きしめてたっけ)

(明音くん、覚えてないの?)

(?)

きっと寝起きはこんな感じ。






――――――――――――――――

明音くんの寝起きって萌えですよね。
襲いたい←
イメージ崩してすみませんでした。


2012.1.5


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