書物宮
□岐路
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翌日、ムゥが目を覚ますと、シャカが覗き込んできた
「…シャカ」
しっかりと開かれ、自分を捉えた瞳は瑠璃色に輝いている
「…やっと起きたか…ムゥ、体調はどうだね?」
「…良いですよ…」
「ムゥ、その言い方には誤解がある、君は昨日まで瀕死の状態だったんだぞ」
肩を小突くとムゥは顔をしかめる
「…無理はしないことだ」
シャカはイタズラに微笑む、
「…聞かせて貰おうか、何があったのか」
ムゥは溜め息を零す
「…教皇は…アイオリアの洗脳が解けたことを知って…また幻術をかけ、闘わせようとしていたのです…私は…それを止めたかった…闘わせることに何の意義があるのかと問い詰めようとして」
「なる程…君をこんな目に遭わせてまで教皇が何をしたかったのかは疑問が残る…」
「…シャカ…アイオリアを頼んでも良いでしょうか?」