書物宮

□凍える掌
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「カミュの小宇宙は確かに感じましたし、氷結地獄まで来るとは思いませんでした…」

ため息混じりに言うムゥにシャカは呟く様に言う

「まあ、君には少々きつい場所ではあるな」

「ええ…」

ハーデス戦の前にアイオリア、ミロと共に堕ちた場所、忘れるわけが無い

「ミロの為です。頑張りましょう」

無理に微笑み顔が引きつってしまう、シャカは黙って頷きムゥの肩を叩く

「しかし…無駄足かも知れないぞ。」

微かな小宇宙はこちらにくるまでもなく、宝瓶宮で感じていた

隠れるように潜む小宇宙は何処か悲しげに感じて、探すことに内心迷っていた

「ムゥ…一度宝瓶宮に戻らないか?」

「…?え、ええ」

ムゥは不思議に思いながらも、何か考えあっての事だと納得した

(早く探さねば…嫌な予感がする…)

突然、それが消えてしまいそうな不安に囚われ、二人はコキュートスを後にした
 
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