四天宝寺
□嫌いな雨の日
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雨や、―
『今日も雨やなぁ、』
蔵)「梅雨やしなぁ、まあしゃーないわ。」
金)「練習出来へーん!!話し合いばっかりやつまらんわ!!」
謙)「金ちゃん、せめてミーティング言うてくれ。」
雨の日はもちろん、普通にテニスコートでの練習は出来ん。
でも、部活も休みに出来んから、基本は長めのミーティングして、それから自主トレや。
自主トレは、場所も無いし筋トレ中心。
強制やないって事もあって、まだミーティング終えて誰も始めてへん。
あー…居った。銀さん既に瞑想中や。(アレ、自主トレなんか?)
こんな日はいつも、暇すぎてみんながつまらない事を言い出す。
雨の日は嫌いや。
金)「なー何か、ゲームせぇへん??」
『ゲーム…?何したいん?』
金)「鬼ごっこ。」
『無理やろ。』
「えー…ワイの希望聞いてくれるんやないん?」と不満そうにする金ちゃん。
可愛えなぁ、でもいくら金ちゃんのお願いでも無理や。
『この豪雨ん中、どこで鬼ごっこすんの?!』
金)「却下かぁ、じゃあかくれんぼ!!」
ドヤ!!ええアイデアやろ??みたいな顔してんねんけど…
『一緒やん。このブ室内で隠れるところなんか、
金ちゃん1人が銀さんの後ろに隠れれるくらいやで??』
謙)「俺、鬼ごっこでもかくれんぼでも、この部室ん中で逃げ切る自信あるで!!☆」
『謙也までドヤみたいな顔せんとって。ちゅーか、お前スピードで逃げ切る気やん。どう考えてもかくれんぼとちゃうわ。』
謙)「おん、でも高速で見えんかったら、立派なかくれんぼやん!!」
『もうツッコムんめんどいわ、ヘタレは黙っとき。』
謙)「夕葉、俺のこと何やと思うてんの?!」
『ヘタレ。…それ以外特徴無いやん。』
そもそも、この言葉が引き金やった。
謙也は、「それしか特徴無い…?」とショックのあまりオウム返し。
そんな悲しそうな顔しても訂正せーへんで?本当のことやんか。
謙)「なあ、友達でさえ無いんか??」
『………友達ではあるなぁ、』
謙)「今の……(間)何やねん!!!考えんなや!!大事な友達って即答するべきやろ!!」
『勝手に大事なって付け足すなよ。うち言うてへんやん。』
そうしたら、みんなが自分はどう思うか聞いてきた。
金)「ワイはー??♪」
『…金ちゃんは、可愛いなー純粋で。(世間知らずなだけなんかもしれんけど。)』
金)「ありがとう!!ワイ、夕葉ねーちゃんのこと大好きやで!!!」
『あ、ありがとう//』
小)「アタシは??」
『よき相談相手??』
小)「おおきに!!夕葉ちゃんかわええわ!!」
ユ)「浮気かッ!…ちなみに俺は??」
『ホモ。』
ユ)「何でや!!小春もやんか!!」
『何か、ユウジにはホモしか印象無いねん。』
蔵)「小石川は?」
『え、居ったん??』
蔵)「居るで。」
『ちゅーか、自分で言わしたりや。部長が言うたら、小石川のセリフ無くなるやん。読者は存在確認出来んのやで?!』
蔵)「ええやん。地味なんやから。」
『まあ、印象はさっきのでええわ。』
蔵)「“え、居ったん?”な。」
『おー、それそれ。』
『銀さんはー…頼り甲斐はあるなぁ、』
オ)「俺は??」
『いい歳して何混じってきてんねん、オサムちゃん。…こけししか印象あらへんよ。』
オ)「俺の印象ちゃうやん、」
『十分やん。』
『後は、まとめて行くで。生意気ぜんざいと、毒手絶頂変態部長でええやろ?』
光)「気に入らんッスわ。」
蔵)「俺のこと、変態やと思うてるん?!」
『当たり前やん、…ちゅーか、他はツッコまんのかい。』
蔵)「だって、後の2つは褒め言葉やろ?」
『そう思うんなら、それでええわ。』
蔵)「夕葉はツンデレやなぁ!!かわええで!!俺を前にして照れんでもええんやで?」
『デレの部分見せてへんやん!!何でお前限定で照れなアカンのよ!!』
蔵)「俺やし…?」
『流し目やめろ。…これだから、雨の日は嫌やねん。』
みんなが、すごいどーでもええ事で盛り上がるやん。
千)「俺の印象は何とね?」
『…千歳?千歳もそんなん気にするんやなぁ…、』
千)「好きな子が自分のこつどう思うか気にするんは当然のことばい。」
一瞬思考停止したがな!!
アカン…今、一瞬ドキドキしたわ。
でも、コイツ天然やもん。トトロ信じてんねん。
誕生日祝ったったら、「大人になったらトトロに会えんくなるたい、嬉しくなかとよ」と言い出してんぞ!!
きっと、今のも友達としての好きやんなぁ、
『千歳はなぁ、身長デカい。』
あからさまに悲しそうな顔してんなぁ、嫌やったんかなぁ??
『じゃあ、…何やろ、』
千)「…好きか嫌いか、」
『そんなん好きに決まってるやん!!』
千)「俺も好いとぉよ!!」
『………ッ///』
雨の日もええかなぁ…なんて思うたんは、みんなにはナイショやで??
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