LongStory

□合同合宿編(幸村side)
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精市side






朝、誰よりも早起きをした。

朝というよりも、まだ外は暗い。




3時頃のことだった。
俺は焦りすぎて広いベッド(流石、跡部が用意した合宿所、アイツ金だけはもってるからな…。)から落ちた。



精)「(俺のキャラじゃないだろ、)」

とは思うが、驚いたのだから仕方無い。







ああ、そうだ…。
確か昨日、話している途中で夕葉が寝て、そのまま部屋まで運んで、(もちろん、お姫様抱っこだよ。)
仁王に俺が持っていた鍵で部屋を開けさせて、それから、「後はいいよ」と
仁王を追い出して、ベッドに寝かせて、布団をかけた後、……



一緒に寝たんだ。


夕葉を抱き枕にする形で、そのまま寝てたのか…俺。

柔らかい夕葉の感触が頭から離れない。
(俺変態っぽいな、…と思って恥ずかしくなった。)



(普段下ネタ発言してるじゃないか…by柳)




焦って、鍵をかけて出たが、思い返せば俺は何てことをしたんだろう…







この際だから言うが、俺がしたことは抱きしめて一緒に寝ただけでは無い。

ここだけの話だ。







仁王が去った後、俺は少し考えていた。

あの、夕葉に話そうか悩んだこと。










精)「ねえ、夕葉…。」




さっき、君は言ったよね??


『いつもすぐ近くに居ると思うんだけど、』って。


確かに、この合宿が終わってもそのままなら…ね。

学校でも家でも、側に居る。
授業中はもちろん、休憩中も一緒だ。
短い休み、昼休憩は一緒に食事。
離れるのは体育の時くらいかな…
部活だって一緒。帰り道も一緒。
家だって隣で、登校も一緒。

どこまで近くに居るんだろうか…。



でも、俺は側に居たくて…
君は面倒くさそうに、「それでいい」って言ったけど、本当はどう??





精)「俺が離れて、…俺が側に居なくなったら、どうする…??」

どうもしない、だろうか…。



寂しくなって、夕葉の乱れた髪に触れる。











『幸村、くん…。』


寝言か…








愛しくなって、俺は夕葉に口付ける。















精)「………、」



そのまま、抱きしめて…









ああ、寝てた。
















とりあえず、目が覚めて部屋に戻ったものの…
自分の行動を後悔して、二度寝することも出来なかった。



精)「(もし、あの時、夕葉が起きてたらどうしよう…
あーーーー…顔合わせるのが怖い!!…いや、大丈夫、寝てたから…でも、)」


という考えをめぐらせて、4時を迎え、起き上がると身支度を済ませて自主トレをはじめる。
フリをして、調理室で仕事をする夕葉の様子を見に行った。




精)「(ちゃんと起きてるな…、…でも何か悩んでるようにも見える…。)」





まさか、昨日のこと知ってたんじゃあ…。





あーーー…俺はどうすればいいんだ…!!!
(キャラが壊れてる…平常心、平常心…。)








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