稲妻 短

□ぱきん
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「ショートになったんだなー」
わたしの髪の毛を撫でながら笑う幼なじみはピンキーヘアーを揺らした
以外と似合うじゃん
そういいながら日誌をかく
それだけなのにどきりと胸がなって
あたしは隠すようにカーテンを閉めた
「らんまるー」
教室からぴょこりとふわふわの長い髪がのぞいた
「わるい、もうすぐいくよ」
そういってから彼は
「名無」
何故かさみしそうに微笑んでからいった
「短いのもいいけど、俺は長いのも好きだったかな」
じゃあな、と日誌を閉じて教室から出て行った背中を見送りながらあたしは笑った
「ばか」
長い髪でも選んでくれなかったじゃない
ぱきん、と何か折れたおとがした

君が好きな、

(長い髪が好みだから、のばしてたのにね)

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