霧野 長

□7.5
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一軍に上がった時のおはなし


練習試合だった。
他校での試合。
最寄りの駅から歩いて少し
蘭丸くんが見えた

彼とはあんまりおしゃべりしないからそっと後をついていこうと思ったのに
ばっちり
目があっちゃった

「...おはよう」
「はよ」
彼の隣に並ぶと彼は歩調を緩めてくれた
優しい
「一軍と練習するの..はじめてよね。」
「あぁ、そうだなー」
「緊張、してる?」

彼は私とばっちり目があってからずうっと目を合わせずにたんたんと話を進めてた
私は彼の横顔をみながら話す
「まだ、誰も来てないみたいね」
ふたりでぽうっと待ちぼうけ
「なんかさ」
「うん?」
彼ははじめて目を合わせて言った。
「お前のおかげてすこし緊張とれたかも」


今日試合。
彼は大活躍した。



なーばす。なーばす!



こんなに彼と話したのはじめてかも。

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