黒子 長
□ない!
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「ないないない!」
どうしてないんだろう。
今日からせいくんのお家にお邪魔する
お勉強合宿だ。
せいくんのママからはメールがきた
「明日は名無しちゃんの好きなからあげにするわねー」
せいくんママだいすき。
そうなんです。
数学のワークが見当たらないんです。
「どこにやっちゃったんだろう」
ろくに勉強なんてしないからなぁ」
「あったぁぁぁ!」
これで魔王様には怒られない。
さあいこう!
♪〜
せいくんからだった
「せいくん?いまから...」
『名無し時計があいも変わらず読めないみたいだね』
っ?
あ、
あああ?
「あああああ!?」
約束は10時にせいくんのお家
今は1時
「ごめん!あの!」
ドアを開けたときだった
『「言い訳はあとできく」』
目の前の彼と電話越しの彼の声が重なった。
ないないない!
(凄く小さな声で、せいくんが)
(心配かけるな)
(って呟いて、不謹慎だが口元が緩んだ)