星河一天
□第七訓
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銀河系最大のシンジケート
宇宙海賊春雨
その実働部隊は最高指揮官の「提督」のもとにある十二の師団で構成されており、トップとして団長を、その補佐役として副団長を各師団に置いている。
(※pi◯iv引用)
紫音が拾われた(捨てられた)のは、その十二ある師団の中で第七師団と呼ばれる部隊だ。
第七師団は「夜兎族のみ」で構成された生粋の戦闘特化型部隊である。(現時点では戦闘以外を行うこともよくある)
その団長を務めるのは、夜兎族の頂点に君臨する王「夜王」の異名で恐れられる鳳仙(ほうせん)
副団長は、紫音を春華から受け取った賈充
第七師団内は更に十隊に分かれ、その一番隊・隊長が陸遜
その部下・隊員である阿伏兎が、此度紫音を小姓として迎えることとなった。
この日を境に、紫音の人生は一変する。
阿伏兎は180cmを超える巨体に短髪、見た目はだいたい十代後半から二十代前半。
「小姓は小姓でも俺に必要なのは“色”ではなく“荒”の小姓。森蘭丸のように俺の手となり足となれ。」
『……….………….…。』
どうやら「精一杯頑張れ」と言っているようだ。
「上司」というやつで、これからは常にコイツについて回るらしい。
「お前、名は?」
『……….………….…。』
「……………….…まあ、いい。
まだガキのお前がどういう経緯で春雨へ来たかは知らねーが甘やかすつもりはねェ。俺もココにいるコイツらも同情なんてしねェ。ココで生きていくためには割り当てられた責務をキチンと果たす必要がある。
ちなみに給料は歩合だからサボってばっかいたら………分かるな?」
数秒固まった後に首をかしげた紫音。
阿伏兎は白目を剥きながら「なんてこった、すっとこどっこい」とボヤいた。
「まぁまぁ、阿伏兎。多少の事は目をつぶってやれ、ゆっくり色々教えてやればいいさ。」
呑気な言葉を吐いた陸遜をチラリと見ると阿伏兎は鼻から溜息を吐いた。
「色々ってなんだ。言葉からか?……….…これだからガキは嫌いなんだ。」
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