鏡花水月

□第一訓
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第一訓

「金髪ストパーにロクな奴はいない」








見渡す限り焼け野原




地には亡骸が所狭しと転がっている






そこに一人佇む少女は曇天の空を見上げる







ポツ


ポツ



少女の頬に雫が落ちる





しだいに強くなってきた雨は燃えていた町を鎮火していく





「おい紫音、風邪引くぞ。」


『……あぁ。』



紫音は腰のホルダーから番傘を引き抜くとそれを開く。


後ろを振り返れば傘を差しながらこちらを見ている阿伏兎の姿。


彼の後ろでは団員達が世間話をしながら停泊している戦艦へと歩み始めている。




紫音が駆け寄ってくると阿伏兎はマントを翻した。







 
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