星河一天
□第六訓
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第六訓
「無題」
「オイ…何なんだココは!?何なんだお前は!?」
今回の相手はアークデ○モンを少し細身にしたような、牛の天人だ。(※以下、牛デーモン)
相変わらず満員御礼の会場では狂った歓声が響き、牛デーモンの体からは玉のような汗が噴き出していた。
様子を見る限り牛デーモンは今回が初戦のようだ。
パンッ
突然鳴り響いた銃声。
撃たれた牛デーモンは、その衝撃に上体を揺らした。
撃たれた箇所に刺さった小さな注射器に目を見開く。
「うあああぁぁッ!!」
WACの効能でグラリと意識が溶け、牛デーモンは膝から崩れる。
紫音は、ゆっくりと深呼吸をした。
『…….シンパイすんな。』
「…!?…….」
『アタマがフワフワと、ユメミゴコチだろう………ただ、オちツいていればいい。すぐラクにしてやる、そんなアクムからはすぐにサめたほうがいい。』
WACが効き始め、牛デーモンは次第に正気を失い始める。
まるで野生の獣のように吠え、焦点が合っていない眼は真っ赤に血走っている。
『………イチゲキでシトメる。なにもツラくない、すぐに“カイホー”してやる。』
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