皓月千里
□第ニ訓
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「第二戦艦 八島、目標位置に到達。」
「紫音。」
『あぁ、準備が出来次第開始だ。』
「いつでもいけるぜ。」
『やれ。』
「了解。よっしゃ、始めんぞ〜〜。」
空に浮かぶ巨大な戦艦は、地上へ砲弾の雨を降らせた。
第二訓
「忍の里(くに)」
「へぇ〜ここが忍の里か。」
「さっき聞いたんだけどよ、なんかクノイチって女の奴もいるらしいぞ。あとで捕まえてちょっと遊ぼうぜ〜」
「バカヤロ、道草食ってっと紫音にどやされっぞ。」
「なんだよ、お前だって興味あるくせに。紫音にゃテキトーに報告しときゃ済む話だろ。」
「とりあえず五番隊からの連絡待ちか。」
「しっかし、紫音が指揮をとるとはな。」
「大丈夫なのかよアイツ。聞いた話じゃ、ひと月もかけたくせに除念に失敗したらしいぞ。あの妖傘の。」
「え、じゃあまたあんな変な行動起こしたりするのかよ?」
「いやいや流石に次はねェだろ。副団長が出る前に団長が直々にトドメを刺しそうだ。」
「この間のはもうボッコボコだったもんな。」
「ありゃあ、あの侍とヤリ合った後だったってのもあっただろ。左手完全に壊れてたし。」
「なんだかんだ言って、団長も紫音には少々甘いところがあると思うけどな俺は。」
「まぁ皆色々いうけどよ、特攻隊には紫音ちゃんが一番合ってるだろ。」
「第七師団(ウチ)の中でも一番隊は特に実力主義。一番消耗兵の数が多い分、経験と実力とを備えている奴が率いるべきだ。」
「ウーン、まぁ、そうかもな。周瑜のやつも副隊長に返り咲いて、すっかり元通りか〜。」
《こちら五番隊。目標を撃退完了した。》
《了解。では、計画通り任務を遂行しろ。》
「お、キタキタ。
それでは次の作戦へと移行する。予定通り一番隊と七番隊は北、残りは西へ向かえ。」
《了解。》
「ま、何はともあれ厄介事は終わった。これで俺たちも心置きなく殺し合い(しごと)に集中できるってわけだ。」
「あぁ、そうだな。紫音が直々に汗水流して見つけたっていう忍者(奴ら)の対策を実践してみるかな。」
「噂の“忍術”さっそく拝見するってばよ。ククッ。」
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